工房一体型店舗のBAKE、お菓子を進化 第1回 急成長の裏側にある戦略 | リサーチ・市場調査・マーケティング

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2017/11/10

工房一体型店舗のBAKE、お菓子を進化 
第1回 急成長の裏側にある戦略

工房一体型店舗のBAKE、お菓子を進化 <br />第1回 急成長の裏側にある戦略

北海道で人気、口コミが広がる

 2013年に創業したBAKEは、年間約3500万個の焼きたてチーズタルトを販売する「BAKE CHEESE TART」をはじめ、8つの菓子ブランドを運営しています。2017年11月時点で国内17店舗、海外では香港、シンガポール、タイなど7カ国に25店舗があります。創業4年で従業員数は700人を超えました。

 「BAKE CHEESE TART」のほかには、シュークリームの専門店「クロッカンシュー ザクザク」、焼きたてカスタードアップルパイ専門店「RINGO」などがあり、いずれも1ブランド1商品でアイテムを絞っての展開。商品がダイナミックに陳列されている事から外観を見ただけでも何を売っているのかすぐにわかります。店舗は工房一体型で、できたてを提供しているのが特徴です。お客様には、菓子の製造過程を見ながら購入いただきます。今年の4月には、バターサンド専門店の「PRESS BUTTER SAND」を、東京駅丸の内南口にオープンしました。

 もともとBAKEのチーズタルトは、創業者の父が経営する洋菓子「きのとや」(本社・札幌市)の店舗の一角で販売を始めたものです。これを創業者の長沼が店長時代に人気商品へと育てあげた事で、BAKE創業へと繋がりました。

 お客様の評判は、店舗拡大の原動力になっていて、自由が丘の旗艦店をオープンした際は、「北海道で人気の焼きたてチーズタルト」ということでメディアにも取り上げられ、開店当初から注目を集めることができました。香港では、日本での人気が集客に勢いをつけ、香港での人気がシンガポールやタイでの出店につながっています。

 

レジに並びながら、お菓子が作られる過程が見える。

ワクワクできる体験

 コンサバティブとも言える製菓業の中で、チーズタルトのように誰もが知っているカテゴリーのお菓子をどう進化させ、尖ったブランドをつくっていくか。それがBAKEの挑戦でした。

 商品開発においては、10人中8人が「好き」と答えるような定番カテゴリーを選びながらも、感動してもらえるお菓子を目指しています。一つひとつ手間をかけて、製造しているので、アイテムは多くありませんが、大量生産の土産菓子にはない、できたてのフレッシュな美味しさにこだわり、少量生産をしています。

 そして生産地を特定することで、おいしさの論拠をつくることにもこだわっています。たとえば、洋菓子店で使用する牛乳の物流は、牧場から届くまでの間に、メーカーから卸までたくさんの会社がかかわります。そこで弊社の「クロッカンシューザクザク」というブランドでは牧場と契約し、放牧牛乳を店舗に直送しています。

 おいしさの次に大事にしているのが、デザイン。お客様がお店に来るとき、商品を持ち帰るとき、お土産として誰かにわたすとき。その一瞬一瞬をワクワクするような体験にしていただきたい。そんな思いから、店舗やパッケージのデザインを社内のデザイナーが担当し、お客様に五感で楽しんでいただける店舗作りを心がけております。

 

おいしさの次のこだわるのは、デザイン。

株式会社BAKE マーケティング統括部 部長 黄 珊珊

東京都出身。大学卒業後、自動車メーカー、家具小売、外食チェーンでマーケティング業務に携わり現職。現在は株式会社BAKEで国内外における全ブランドの商品ブランド、コーポレートブランド戦略立案からエグゼキューションまでの管理を担当。

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