成長市場を生き抜く商品ブランド戦略 第3回 新たなユーザーの獲得へ | リサーチ・市場調査・マーケティング

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2016/4/1

成長市場を生き抜く商品ブランド戦略
第3回 新たなユーザーの獲得へ

成長市場を生き抜く商品ブランド戦略<br />第3回 新たなユーザーの獲得へ

プラスαの価値を取り入れヒット商品に

カンロの「ピュレグミ」の定番はレモン味とグレープ味ですが、ほかにも季節に合わせて年間10種類くらいのフレーバーを発売しています。これまでフルーツをメインにおよそ50種類を発売してきました。

新たなフレーバーを発売し続けるのは、店頭で新しさを出していくことが目的です。特にコンビニエンスストアでは“新しさ”へのニーズが強く、近年は商品のライフサイクルもより短くなっていると感じています。このほか、「ピュレグミ」ブランドの中で位置付けを変えた商品として2015年に「インナーサポート」と「ジュレピュレ」を発売しました。

2015年に発売した新シリーズ

「インナーサポート」は、コラーゲンやビタミンCを強化し、より“ヘルシー感”を訴求したシリーズです。「ジュレピュレ」は、グミの中にジュレを入れたピュレグミ初の製法で、とろける食感と濃厚な果汁の味わいを提供するシリーズです。近年、高果汁や産地を訴求したものが人気となっていることや、他のカテゴリーでも「濃厚」「贅沢」などがキーワードになっていることから、私たちも「ピュレグミ」に濃厚さと贅沢な味わいを加えようと考えて開発しました。

また、グミユーザーの中でも「ピュレグミ」から離れている方もいますので、そうした方に新たなシリーズを提供することで、もう一度戻ってきてもらうことも目指しました。おかげさまで「インナーサポート」「ジュレピュレ」はヒットしました。

“面白さ”と“本物感”伝える新キャンペーン

プロモーションは、新商品が発売される春をメインに据え、年間で予算を配分しています。最大の山場である春にはキャンペーンを立ち上げ、テレビCMのほか、電車の中吊りや駅貼りポスターなどの交通広告も展開しています。今年は、3月に発売した「ジュレピュレ」の新フレーバー、王林りんご、ピンクグレープフルーツのプロモーションとして、ピュレグミでは初めての男性タレントを起用し、4月から交通広告を中心に展開していきます。

「ジュレピュレ」の特徴は、グミの中身に閉じ込められたとろけるジュレのおいしさです。広告では“中身が面白くなきゃはじまらない”というキャッチコピーとともに、中身の面白さを“本物感”を持って伝えられるグラフィック広告や、中身を知ってもらうような体験型のイベントを実施し、話題化へつなげることを試みます。これまでのピュレグミファンの方々だけでなく、幅広い方へジュレピュレの美味しさを知っていただきたい。そんな思いを込めて企画したキャンペーンです。

明かされる真相。溢れ出すジュレ。

中身の面白さを広告で訴求

消費者の接触媒体が多様化し、テレビCMがかつてほど効かない時代になってきています。限られた広告宣伝費をより効果的に振り分けていく必要もあり、より消費者にブランドを身近に感じてもらうために、前回紹介したキャンペーンのような、私たちと消費者の間で相互コミュニケーションが取れるような施策を今後も力を入れていきたいと考えています。

カンロ株式会社 開発本部マーケティング部 プランニングチーム 係長 入江 由布子

2004年4月カンロ株式会社入社。キャンディ以外の新たな事業開発を目的とした新規菓子チームに6年間配属。
その後、「ピュレグミ」のブランド担当として企画チームへ。2012年からマーケティング部門へ異動。引き続き「ピュレグミ」を中心としたグミの戦略立案、プロモーションなどに携わる。 

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