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コロナとともに生きる“ニューノーマル”時代。これからの企業の在り方

2020 / 07 / 10

#トレンド

コロナとともに生きる“ニューノーマル”時代。これからの企業の在り方

新型コロナウイルスは世界中で猛威をふるい、経済・社会に大きな影響を与えました。こうした中で、感染抑止や終息へ向けて、人々は働き方や生活様式の変化を求められています。従来は常識であったものが通用しなくなり、新しい価値観やルールに従って暮らすニューノーマル時代が来ています。それは企業にとっても同じです。ポストコロナ時代を生き抜くために、どのような戦略を立て、実践していくかという経営判断が問われています。

甚大な影響を及ぼすコロナウイルス

人は経済活動によって収入を得て、必需品を調達し、生きるために食事をします。しかし、新型コロナウイルスのまん延によって、この3つの基本的生活は大きく変わりました。経済活動は停滞し、自由に買い物をすることが困難になり、食事のスタイルも激変したのです。従来の常識が根底から覆り、人々は新しい生活様式であるニューノーマルへの順応を求められています。

ビジネス業界も大打撃をこうむっています。人の動きがほぼストップしたことで、外食産業やデパートなど、あらゆる産業が厳しい状況にあります。タイの航空会社が5月に会社更生法の手続きに入り世界の航空業界に衝撃を与えました。国内でも、老舗アパレル企業は事実上の経営破綻となり、不要不急の移動自粛を求められる中、旅行の需要は壊滅状態で、交通機関、ホテルや旅館、旅行会社などは深刻な事態に陥っています。

暮らしの変容、ニューノーマル時代へ

内閣は新型コロナウイルス感染症専門家会議の提言を受けて、国民に感染対策を踏まえた新しい生活様式を取り入れるよう推奨しています。具体的には、人との間隔を2メートル取るようにし、密閉空間や人混みを避けて行動する3密の回避や、飛沫・接触感染を防ぐためマスクの着用と手洗いの徹底が挙げられます。実際に公共施設や商業施設は、出入り口に消毒液を設置して感染防止を図っています。さらに、不要不急の外出や長距離の移動は控え、日常的に、誰といつどこで会ったかを記録して、感染ルートを特定できる状態にしておくことも求めています。

経済活動の在り方

新型コロナウイルスへの感染対策の一つとして相当数の企業が取り入れたのがテレワークです。必要最低限度の従業員のみ出社し、多くの従業員は在宅勤務にするスタイルなので、社内間の連絡や会議はすべてオンラインとなります。加えて、出歩けないのは顧客も同じなので、顧客とのビジネス交渉もオンライン上で行われます。
当初は機器や通信環境などの課題も指摘されましたが、ビジネス界がテレワークに慣れるに従って、従来の仕事のやり方でなくても働けるという声も出てきています。テレワークによるオンライン会議であれば、全員が会社の一室に集合する必要がありません。それぞれの移動時間が不要になり、その分業務やプライベートに時間を使えます。コロナ対策によって、政府が掲げる働き方改革が、図らずも一気に進んだ面があります。


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生活に欠かせない買い物の風景

デパートやスーパーから野菜や魚を売る個人商店まで、全従業員がマスクを着用するようになりました。特に多くの客と対面するレジには飛沫感染を防ぐ透明の仕切りがほどこされ、わずかな隙間で商品の売買と支払いが行われています。こうした中で、電子決済の利用が広がりつつあります。電子決済にはスマートフォンを利用したQRコード式やタッチ式の方法とICカードを活用したタッチ式がありますが、どの方法でも接触率を減らせるというメリットがあります。
また、通販の利用も増加しました。家計簿アプリを販売している東京の企業が5月に実施したアンケートを見ても、回答者の半数が通販を利用する回数が増えたと答えています。また、国内大手運輸会社が発表した5月の宅配便取扱実績は前年同月比で大幅に増えています。この運輸会社は新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛で、生活用品のインターネット通販の利用が伸びたのが原因とみています。大手クレジットカード会社の調査では、高齢者層の店頭決済の減少とインターネット通販による決済が増加していると発表しており、コロナウイルスによって生活習慣が変化していると考えられます。今後、感染対策で高齢者もEC利用へシフトしていく可能性があり、いわゆる巣ごもり消費は、これまでの買い物のスタイルを変えつつあります。


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食事の様式

多くの飲食店が休業するか、店内での食事をできないようにした時期が長く続いたため、その間お店が店頭で手作りした料理のテイクアウトをしたり、デリバリーサービスを利用したりする人々が増えています。
そして今後は、食事の仕方も変わることが想定されます。大皿に多人数分を盛るのではなく個別に分ける、複数人で食事をする時は横並びに座ることなどが、政府が勧奨しているスタイルです。政府は、飲み物の回し飲みは避け、会話も極力せずに食べるように要請しています。つまり、家族や友人とおしゃべりしながら食事を楽しむ従来の慣習から脱却が求められているのです。そのため、お店側も対面式に配置していたテーブルを横並びでしか食事できないように配置換えするなど、さまざまな模索が続いています。

これからの企業の在り方

あらゆるものを大きく変えた新型コロナウイルスですが、この危機が終息した後のニューノーマル社会で生き残っていくために、企業はさまざまな課題に取り組むことが求められます。テレワークも仕事のスタイルを変えた一つですが、テレワークでは代替できない業種や業務もあることから、企業としてのポストコロナ戦略はもっと巨視的な視点で取り組む必要があります。

第1に、既存顧客の保持と新規顧客の獲得です。営業活動で既存顧客との結びつきを深め、さらに新規顧客との接点を作っていく、これらのどちらもオンライン上で行えるビジネス戦略を構築することが必須です。

第2に、人事労務管理です。テレワークは、従業員の労働実態の把握という面で、企業側が解決法を模索している部分が多くあります。本当に成果を上げる業務をしているか、最適の方法でビジネスを進めているかといったことは、オフィスにいれば上司が判断し、適切な指示を与えることが可能です。しかし、常時従業員の働き具合を見ることができない在宅勤務では、それが難しいです。したがって、従業員の業務プロセスを正確に把握する仕組みを作り、同時に省力化、自動化が可能な領域を見直し、改善していかなければなりません。

第3に、従業員が集中して仕事に取り組める環境です。これは、従業員のモチベーションを上げ、仕事を効率化する上では欠かせません。例えば、社員の中には自宅に赤ちゃんや幼児がいる場合があります。そのような環境でも十分業務能力を発揮できるような配慮を企業として考えることは大切でしょう。また、若手従業員が仕事のノウハウを学び、スキルアップしていくことがオンライン上でもできたり、テレワークを導入して発覚したシステムの問題を早急に解決したりできる体制も重要です。

新型コロナウイルスによる被害は甚大で、経営危機を乗り越えるのに精いっぱいという企業も多いですが、ポストコロナ時代を勝ち抜くチャンスととらえることもできます。さまざまな常識が覆り、何が正しいのか明確に見えないニューノーマル時代を迎えるからこそ、新たな市場ニーズの把握に努め、適合したビジネスを打ち立てる戦略を練りましょう。

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