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【若者に向けたマーケティング戦略(1)】まずは“若者”を理解する

2020 / 12 / 11

#コミュニケーション,#生活 文化,#消費者行動

【若者に向けたマーケティング戦略(1)】まずは“若者”を理解する

若者の消費行動は時代とともに変化します。どのようなものが欲しいのか、どういう点に価値を認めるのか、どのようにして情報を入手するかといったことが大きく異なります。
企業が現代の若年層をターゲットにしたマーケティングを効果的に行うためには、彼らの心理を深掘りし、消費行動のトレンドをつかんで、受け入れられる商品やサービスの開発戦略を行うことが必要になります。

若者って?

若者を対象としたマーケティング戦略を練るとき、価値観や消費行動が自分たちの若かったころとは異なっており、現在の若者の行動や考えを理解できないというジェネレーションギャップが生じることもしばしばあります。

そもそも若者とはいったい何歳までのことを指すのか、国連機関の若者プログラムでは15歳から24歳までとしていますし、日本の少年法における少年は20歳未満と、その定義自体があいまいです。この記事では、原則として10代から20代の世代と定義した上で考察を進めます。


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若者が感じる“価値”とは

かつて、10代から20代の男性が手に入れたいと憧れたものの1つがマイカーでした。当時の勤労意欲は非常に高く、残業もいとわないモーレツ社員という言葉が存在しました。そうまでして物を手に入れることに、若者も価値を見いだしていたのです。厚生労働省が統計化している労働者の平均年間実総労働時間は1965年から1970年あたりまではおおむね2200時間前後もありました。2019年はおおむね1700時間台ですから、若年層を含め、当時の日本人がいかに長時間働いていたかがうかがえます。

しかし、近年はそうした風潮が薄れてきています。消費者庁がまとめた2017年版消費者白書には、豊かな暮らしに必要なものは何かという調査結果があります。それによると、一番は大人も子供も同じお金でした。そして若者が次に必要だと思っているものは、家族や友人とのつながりです。彼らは物ではなく、精神的なものに価値を見いだしていることが分かります。仕事に対する価値観も世代間で大きく異なります。適性検査アプリを開発・運営する企業が行った調査によると、10代や社会人となる20代は、仕事よりもプライベートを重視している人が半数程の割合でいます。ところが30代以降は徐々に仕事重視派が増加しており、若い世代ほど仕事よりプライベートに価値を置いていることが分かります。彼らにとっては、プライベートを大切にしてしながら働けることに価値があるのだということを、マーケティングの際には頭に入れておく必要があるでしょう。

価値観が変わった背景には、社会構造や経済事情の激変があります。日本の国内総生産であるGDPは1988年に世界2位になるまでずっと右肩上がりでした。しかし、バブル崩壊後の1990年代初頭から2010年代初頭までのいわゆる失われた20年間で日本経済は失速し、長期低迷から抜け出せない状況が続きました。この時期の前半に生まれたのが現在の若年層たちです。収入もなかなか増えず、明るい未来を実感しづらい時代にあって、彼らは仕事よりもプライベートに重きを置き、精神的なものを大切にする価値観に傾斜しています。

若者と大人の購買行動の違い

20代までと、それ以上の世代による購買行動の違いにはいくつかありますが、そのひとつが若いほど店舗を訪れて買い物をする頻度が少ないということです。2016年版消費者白書でも、週に3回以上店舗で買い物をする人は、10代後半は16.9%、20代でも26.8%です。30代から50代の世代はいずれも30%半ばを維持しており、好対照です。逆に、最低でも1年間に1、2回はインターネット通販を利用した人は10代後半で58.1%、20代になると77.2%もいます。この傾向は30代まで続きますが、40代からは一転して減っています。つまり、若い年齢層ほどインターネットを使った購買行動が多く、中高年層以上は実店舗に足を運んで購買するという点が大きな違いです。


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また、大人は高額な商品を購入して自分のものにする傾向にありますが、若者の場合は購入するのではなく、必要な時に利用できれば良いという違いがあります。例えば、内閣府の消費動向調査で1995年以降の世帯別乗用車普及率をみると、30歳から59歳世帯の普及率はおおむね80%台であり、60歳以上でもずっと60%台をキープしていますが、29歳以下は下落傾向が続いており2017年には47.9%です。一方、カーシェアリングの利用数は急激に伸びています。

若者の、自分のプライベートライフが充実していることを知ってもらい、他人とつながっていることを自分自身が認識したいという欲求が消費行動に表れています。自動車などを購入するモノ消費から、体験をアピールできるコト消費へのシフトです。高額な車を買うよりも、宿泊した豪華なホテルの写真や、話題のスイーツの写真を撮ってSNSにアップし、いいねの数を獲得することは、他人とのつながりを意識できるという点で、大切で価値あることです。マーケティングにおいては、昔と今では価値観が違うのだということをしっかり把握しておくことが戦略上必要になります。

若者はどこから情報を仕入れる?

今何が人気なのか、欲しいものはどこで安く売っているかという情報を、若者は主にインターネットから入手しています。中でもSNSの活用が顕著です。総務省の調査では、信頼できる情報を提供しているメディアのトップは新聞であり、年代別で見ても20代でも1位、10代ですら2位です。ところが、実際に何かを買ったりサービスを利用したりするために得る情報源は新聞ではありません。自分たちがつながっていることが実感できるSNSの情報を大切にします。


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2019年に実施された情報収集に関する調査では、10代から20代がスマートフォンを使ってファッション情報を調べる場合のソースとしてはInstagramがトップのシェアを獲得しました。2016年の調査では検索サイト利用が最も多かったのですが、SNSへの傾斜が進んでおり、同様の傾向は話題のグルメスポットなど他のジャンルでも見られています。

SNSが主たる情報源となっているのであれば、企業としてはそこに自社広告やPR情報を発信したいところですが、SNSに彼らが求めているのは信頼できるつながりですから、宣伝臭い文言はスルーされかねませんし、露骨に購買を促すような戦略は逆効果になる懸念もあります。

まとめ

若者の特性は時代とともに変化します。欲しいものも代わりますし、価値観も変わります。特に最近は消費行動のためによる情報収集の手法がデジタル化で激変しています。マーケティングの世界では顧客ターゲットを年齢層と性別で分けて戦略を練りますが、時代とともに価値観や商品へのアプローチ方法は変化していきます。したがって、若年層のマーケティングはビジネス業界の動向だけでなく、デジタル分野の進化や世界の経済動向、超高齢化社会における価値観の変化など、総合的な情報を分析して継続して戦略を更新していく努力が求められます。

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