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コンジョイント分析とは

  • 新規に開発中(あるいは既存商品のマイナーチェンジ)の商品やサービスを構成する仕様(規格や性能) の組合せを探りたい時に、購入意向や使用意向を高めるための最適な組合せが明確になる分析手法です。
  • また、各々の仕様の重要度が算出されるので、仕様の組合せを様々に変えた場合の購入意向や使用意向が どのように変化するかがシミュレーションできます。

商品開発において、多機能化かシンプルな省機能化か、どちらにしても機能やスペックをどこまで絞り込んで、 どれくらいの価格設定にすれば売れるのか…お悩みの場合が多いと思います。開発する商品カテゴリーの機能やスペックに 対するニーズを把握するとともに価格受容性を把握するようなアンケート調査を実施し、ターゲットや購入意向の有無などで クロス集計分析を繰り返す等、煩雑な分析作業を行っていませんか。

そのような場合に、ある程度の開発段階で、機能、スペック等と想定販売価格の組み合わせで購入意向を調査し、 どのような組合せの商品であれば消費者の受容性が高まるのかを分析する手法がコンジョイント分析です。

実際には、コンジョイントカードと呼ばれる機能、スペック、価格などの商品仕様の組合せを示すカードを作成し、 対象者に評価してもらった結果を分析します。評価には、以下のような3通りの評価の仕方がよく使われます。

・得点評価:各々の組合せに対して購入度合いを得点で評価する。
・順位評価:すべての組合せに1位、2位、3位…と購入したい順位をつける。
・一対比較評価:2枚ずつのカードを組合せて、どちらを購入したいか各々評価する。

普通に考えれば、確認したい機能・スペックなどの商品仕様が増えれば増えるほど組合せとなるコンジョイントカードの 枚数は増えていきます。例えば、賃貸マンションでの物件仕様で考えると、「賃貸料(10万円未満、10万円以上)」、 「駅からの距離(10分未満、10分以上)」、「駐車場有無(有り、無し)」といった3つの商品特性の組合せは8通り (2×2×2)となります。8通りの組合せのカードであれば1位〜8位までの順位づけも可能でしょうが、ここに 「エレベータ有無(有り、無し)」などの商品特性が加わるとカードの枚数は16枚(2×2×2×2)に増えてしまいます。 こうなると、1位〜16位に順位づけしてもらうことは現実的に難しくなります。

このような場合、コンジョイント分析では、すべての組合せから「直交表」を用い、ある一定のルールに従って一部の 組合せのカードを作成し、その評価を把握することで、その他のカードについても評価されたのと同じ結果が得られます。 具体的なカード作成の方法は割愛しますが、すべての組合せが8枚となる商品特性が3つの場合は、 半分の4枚のコンジョイントカードで分析することが可能です。

コンジョイント分析事例

以下は、賃貸マンションのコンジョイント分析を行った結果のアウトプットイメージを示しています。

【アウトプットイメージ:コンジョイント分析】

ここで、「部分効用値」とは各カテゴリーの目的変数(ここではマンションの賃貸意向有無)に対する影響度の大きさを示し、 「レンジ」は各カテゴリーの部分効用値の最大値と最小値の幅の大きさを示します。レンジの合計値に占める割合(%)の大きさが 目的変数に対する「重要度」として捉えられます。

よって、この結果から、あるマンション物件の賃貸意向を高めるためには、「賃貸料(が安く)」「間取り(2間以上で)」 「駅からの距離(10分未満)」が重要な仕様の要素であることが分かりました。逆に「駐車場(有り)」や「角部屋(である)」 ことはあまり重要視されていません。

コンジョイント分析 応用事例

では、様々な仕様の賃貸マンションを企画する場合について考えてみましょう。
※( )内の数値は部分効用値です。

シミュレーション①
「賃貸料」78,000円(0.928)+「駅から5分」(0.768)+「駐車場無し」(−0.143) +「エレベータ有り」(0.621)+「角部屋」(0.386)+「ワンルーム」(−0.856)=効用値合計1.704

シミュレーション②
「賃貸料」8万円以上(−0.928)+「駅から5分」(0.768)+「駐車場有り」(0.143) +「エレベータ有り」(0.621)+「角部屋」(0.386)+「1LDK」(0.856)=効用値合計1.846

もし、賃貸料を8万円以上で賃貸希望者の賃貸意向を落とさないような仕様にしたいと思った場合には、 シミュレーション②のように、「駐車場有り」(0.143)、「1LDK」(0.856)に変更することで、 「賃貸料」8万円以上(−0.928)の賃料上昇による効用値のマイナス分と相殺することができ、 総合的な賃貸意向の水準をキープすることができます。

上記は、調査対象者全体の分析結果からのシミュレーションですが、 ターゲットの年代別やエリア別などの分析を加えることで、より細かなシミュレーションが可能になります。

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