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男性の育児休業の実態は?メリットも解説

2022 / 02 / 08

#家庭 家族,#生活 文化,#消費者行動,#子育て,#トレンド

男性の育児休業の実態は?メリットも解説

育児休業とは、子供が1歳になるまでの間だけ休暇を取れる制度です。最近では企業や行政を始め、男性が育児休業を取得するケースも増えてきました。しかし、育休制度の導入する企業の数はそれほど多いわけではありません。今回は、クロス・マーケティングが実施した調査データを参考に、男性の育児休業の実態を探っていきます。また、2022年4月に施行予定の育児・介護休業法の法改正についても理解を深めていきましょう。

男性の育児休業の実態は…

クロス・マーケティングが実施した「男性の育児休業に関する調査(2021年)」では、育児休業を取得したい男性と、男性に育児休業を取得してほしい女性の割合が約8割にのぼることが分かりました。

その一方で、男性の育休制度を導入する企業は全体の32.2%にしか過ぎず、「育児休業を取得したいものの制度がないので難しい」という現状がうかがえます。

厚生労働省の「男性の育児休業取得促進 研修資料」によると、男性の育休制度を導入しない理由として、「代替要員の確保が難しい」「休業中の賃金補償の問題」といったものが上位を占めています。
参考:https://ikumen-project.mhlw.go.jp/company/training/download/promotion_smes201902.pdf


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育児休業に関する法改正

育児・介護休業法については、2021年6月に法改正が行われました。主な内容は、男性の育児休業取得促進のための「産後パパ育休」の創設や育児休業の分割取得などで、2022年4月1日から段階的に施行されます。
ここでは、育児・介護休業法の法改正について解説します。

産後パパ育休の枠組み創設・育児休業の分割取得

今回の法改正でもっとも注目されているのが、男性が育児休業を積極的に取得できるよう、柔軟な育児休業の枠組みを創設することです。この新しい制度は「産後パパ育休」と呼ばれ、現行の育休制度とは別に取得できます。

新しく創設される産後パパ育休と現行の育休制度との違いは、以下の通りです。

【現行の育休制度】
・対象期間:原則的に子供が1歳になるまで
・申出期限:原則的に休業する1ヶ月まで
・分割取得:原則的に分割は不可
・休業中の就業:原則的に就業は不可

【産後パパ育休】
・対象期間:子供の出生後8週間以内に4週間まで取得可
・申出期限:原則的に休業する2週間前まで
・分割取得:分割して2回取得可能(初めにまとめて申請が必要)
・休業中の就業:労使協定を締結していれば休業中の就業が可能

また、現行の育休制度は、法改正によって分割取得が可能になります。そのため、上記【現行の育休制度】の分割取得の項目は、2022年4月1日から「分割して2回取得可能」に変更される予定です。

【現行の育休制度】→【2022年4月1日からの法改正後】
・対象期間:原則的に子供が1歳になるまで
・申出期限:原則的に休業する1ヶ月まで
・分割取得:分割して2回取得可能(初めにまとめて申請が必要)
・休業中の就業:原則的に就業は不可

厚生労働省の公式ホームページでも解説されているため、詳しくは以下をご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000789715.pdf

育休制度の個別周知・取得意向の確認義務

本人または配偶者の妊娠や出産を申し出た労働者に対して、事業主は個別に周知徹底をはからなければなりません。周知事項は、育児休業や産後パパ育休の制度のや申し出先、や給付金に関してなどです。また、同時に育休制度を取得するかどうか申し出をした労働者の意向を確認する必要があります。

育児休業の取得状況に関する公表の義務化

常用労働者数が1,000人を超える事業主は、育児休業の取得状況に関する公表を義務付けられます。公表回数は年1回。公表内容は、男性の「育児休業等の取得率」または「育児休業等と育児目的休暇の取得率」と省令で定められる予定です。

有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和

有期雇用労働者が育児・介護休業を取得するには、現行法では「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること」という条件を満たさなければなりません。しかし法改正により、上記の条件が撤廃されます。


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企業側のメリット

男性の育児休業を導入すると、企業には以下のようなメリットが生まれます。
・生産性の向上が期待できる
・企業イメージの向上につながる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。

生産性の向上が期待できる

子育ての時間を企業側が確保することで社員の意識が変わります。例えば育児に向き合う時間を確保するために仕事とプライベートにメリハリを付けたり、残業を減らして業務を効率的に行おうと各々が努力します。このようにワークライフバランスの意識が高まることで、組織の生産性向上が期待できるでしょう。

また、実際に育児休業を行う際には業務の引き継ぎが必要です。そのときに業務の棚卸しや見える化を実施することで無駄な業務が減り、各々の仕事の効率性が向上します。

企業イメージの向上につながる

男性の育児休業に積極的に取り組んでいることは企業にとってアピール材料になります。先述のクロス・マーケティングの調査では、育児休業を取得したい人は全体の約8割にも達します。仮に育児休業の実績を求人情報として公表すれば、企業イメージの向上だけでなく、人材不足の解消に効果を発揮します。

まとめ

今回は、クロス・マーケティングの調査データを参考に、男性の育児休業の実態をご紹介しました。育児休業を取得したい男性、または男性に取得してもらいたい女性の割合は8割近くに達しますが、残念ながら企業における男性の育休制度の活用は進んでいません。

ただ、育児・介護休業法の法改正により、2022年4月1日から育児休暇が取得しやすくなり、企業に課せられる責任も増します。この機会に、男性の育休制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。


【参考URL】
https://ikumen-project.mhlw.go.jp/company/training/download/promotion_smes201902.pdf
https://www.persol-pt.co.jp/miteras/column/childcareleave_man/
https://smbiz.asahi.com/article/14370950
https://sangyoui.m3career.com/service/blog/10002/
https://panasonic.biz/cns/pc/workstyle/positive_work_press/childcareleave/

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