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マレーシアで大人気?! ~携帯電話の普及とセルフィーのブーム~

2014 / 12 / 24

#消費者行動,#消費市場,#SNS,#携帯 スマートフォン

マレーシアで大人気?! ~携帯電話の普及とセルフィーのブーム~

最近、マレーシアの町を歩いていると頻繁に目にするアイテムがあります。

マレーシアで流行する謎の棒



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この棒のようなもの、何かお分かりでしょうか。マレーシアで今最もホットな商品なのですが、これはスマートフォンの普及と、それに伴って爆発的に急増したFacebookの利用に関係しています。

マレーシアの携帯電話、及びスマートフォン事情

の人気商品の正体を明かす前に、マレーシアにおける携帯電話の普及について言及したいと思います。マレーシアの携帯電話普及率が、実は142%もあることをご存知でしょうか。数年前であれば驚くべきことですが、現在のマレーシアは日本と同様に殆どの人が携帯電話を所持しています。携帯電話の保有者数は2008年から2014年までに2倍近くに増加しており、4GやLTEなどのネットワーク通信の質も向上し続けています。(ITU-World Telecommunicationより)

携帯電話がこれだけ普及しているのですから、当然のことながら、今日ではフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が進んでいます。マレーシアのスマートフォン普及率は2012年から2013年にかけて、47%から63%にまで拡大したと発表されています。(The Ericsson ConsumerLab調査)

スマートフォン・ユーザーの利用傾向

日本とマレーシアの大きな違いは、マレーシアではパソコンの普及より携帯電話/スマートフォンの普及が先であるという点です。マレーシアでは現在でも、家庭にパソコンが無く、故にインターネットの設備を持たない家庭が多く存在します。パソコンよりもスマートフォンが先に広まった背景として、WeChat、LINE、Kakao Talk等のメッセンジャーアプリやSNSが若者の間で急速に浸透したことがあげられます。 これらのサービスで利用する通信費は、各携帯電話会社の格安プランの充実により家でインターネット回線をひくよりも安価です。また、屋外ではFree Wifiが利用出来る店舗も多く、利用者の多くはFree Wifiのある場所で携帯電話を利用している印象を受けます。

タクシーを呼ぶ為のアプリや近隣のレストランからデリバリーを頼む際に利用するアプリなど、日常生活を送るのに便利なアプリが流行し、しかも通信費がかからない場所で利用出来るとあれば、パソコンよりスマートフォンが人気を集めるのも頷けます。 中でも一番の人気を誇るサービスがFacebookです。老若男女問わず、こちらで出会う殆どの人が「Facebookやってる?」と聞いてきます。実際に調べてみると、日本のFacebookユーザーが約1380万人なのに対し、マレーシアは約1330万人であることが分かりました。マレーシアの人口は日本の人口の4分の1程度ですので、驚異的な数字と言えます。(2013年度)Facebookの普及率は46.2%。誰もがスマートフォンでFacebookをしている様に感じるのも当然の数字です。

Facebookの利用方法とアイテム

さて、誰もが利用するFacebookですが、活用方法が日本のそれと若干違う様に感じます。現地友人のFacebookページを閲覧すると、セルフィー写真と呼ばれる自分撮りの写真が数多く投稿されているのです。最近では日本でも「自撮り写真ブーム」というものがある様ですが、マレーシアは比べ物にならにほどセルフィー写真を極めています。セルフィー写真を投稿する事がFacebookの主な利用方法と言っても過言ではなく、町の至る所で、様々なアングルで、またはモデル顔負けのポーズを決めて、友人同士での撮影会が行われています。

そこで人気を集めたのが、冒頭で記述した例の棒です。もうお分かりでしょう。実はこれ、セルフィー写真を撮る為の機具なのです。



20141224_03 セルフィー機具と増えるバリエーション


ショッピングモール、電気店、露店、至る所で販売されています。最初は柄の部分が黒いものしか見かけせんでしたが、あっという間にカラーバリエーションが増え、今ではどこのウインドウにもズラーっと並んでいます。



20141224_04 リモコン


機具の先にスマートフォンを設置し、カメラを自分側を撮影出来る様に設定します。これでタイマーを使ってセルフィー撮影したり、別売りのBluetooth対応リモコンを利用して撮影したりします。 街中では既にこの機具を持っている若者を多く見かけますし、実際に撮影している光景に何度も遭遇しました。 間違いなく、マレーシアの若者の間で今一番流行っている人気商品です。

増える需要と今後の展開

このセルフィー機具、実はマレーシア人だけでなく、意外な人にも人気を呼んでいます。それはマレーシアを訪れた旅行者です。街中を歩いていると、路上にセルフィー機具を広げて実演販売している人々を頻繁に見かけます。その販売員を取り囲むのは、マレーシア人だけでなく多くの旅行者です。

マレーシアを訪れる欧米人はバックパッカーや一人旅が多く、自分を含めた写真を撮る為にはいちいち誰かに声をかけなくてはいけません。この機具があれば、気に入った景色をバックに自分で気軽に撮影が出来るため、非常に人気を呼んでいます。



20141224_05 露店で格安に実演販売される機具


この機具は、「セルフィー」と名前がついていますが、自分の写真が撮れるだけでなく、機具を伸ばして人混みの頭上から障害物を避けた撮影が可能であったり、別売りの部品を取り付けてスタンドに出来たりと、活用の幅がぐんぐん広がり、付属品も沢山販売されています。

マレーシアではセルフィー機具として広まったアイテムですが、国によっては旅行用品として需要が見込まれるかもしれません。同時に自撮り写真ブームもまだまだ世界各地で広がっていますから、世界中の人がこのアイテムを持つ日も近いかもしれません。 マレーシアでのスマートフォンの普及は今後ますます拡大すると見込まれています。スマートフォンの普及に伴って独特の発展をみせる利用方法から、次はどんなアイテムやアプリが流行するのか、目を光らせて見守りたいと思います。

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