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「リカバリーウェア」という価値を生み出したベネクス
第3回 クチコミで広がる認知、そして「休養」は新しいステージへ

中村 太一
株式会社ベネクス
代表取締役

中村 太一

2018 / 01 / 26

#ファッション,#美容 健康,#ブランディング

「リカバリーウェア」という価値を生み出したベネクス<br> 第3回 クチコミで広がる認知、そして「休養」は新しいステージへ

 一般消費者の利用・購入が広がるにつれ、最初にスカーフやアイマスクで効果を実感し、Tシャツなどのアイテムを買い足しするリピーターも増えていきました。こうした傾向は百貨店で顕著で、自身で使用するアイテムを購入するだけではなく、身近な人へのプレゼントという購入目的もありました。取り扱いのある百貨店では、父の日にお父さんが欲しいギフトアイテムとして、高い人気を集めたこともあります。

クチコミによる情報拡散で認知を獲得

 一般消費者の利用・購入が広がるにつれ、最初にスカーフやアイマスクで効果を実感し、Tシャツなどのアイテムを買い足しするリピーターも増えていきました。こうした傾向は百貨店で顕著で、自身で使用するアイテムを購入するだけではなく、身近な人へのプレゼントという購入目的もありました。取り扱いのある百貨店では、父の日にお父さんが欲しいギフトアイテムとして、高い人気を集めたこともあります。

 ギフトのように、誰かが使っているのを知って欲しくなる、また、使っている人に勧められて購入するという流れも増えてきました。私たちは、創業当初から、認知を獲得するためにはクチコミが重要であることを認識していましたし、大々的な広告展開ができなかったこともあり、利用者の体験談を活用するしかない、という事情もありました。

 クチコミが効果的であることを意識したのは、事業をはじめた初期に商品を使ったアスリートがブログで紹介してくれたときです。当時、それをきっかけにお問い合わせが増え、影響力を実感しました。使った人に良い効果があったと言ってもらう狙いはあったのですが、そこまで効果があるとは思っていませんでした。

 今も継続してアスリートの方々へは紹介を続けていますが、そのときに意識をしているのは、必ずこちらから出向いて、直接会って話をすることです。会って話をすることで、アスリート達の回復への意識や悩み、商品への期待など、生の声を聞くことができます。

 最近は、より多くの消費者の接点を増やすことを狙い、ドラッグストアでの販売もはじめています。これは、手に取りやすい価格帯のアクセサリー類が増えたこともひとつの理由です。

 また、意図的ではありませんが、健康関連の書籍の付録にも採用されています。書籍を企画した編集部の方が私たちの商品の噂を聞きつけてオファーをいただいたのですが、結果的に150万部近く売れました。あくまで付録なので、販売されているものよりは廉価版にはなっていますが、私たちの商品に触れるきっかけのひとつになりました。


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書籍の展開が認知拡大のきっかけの一つになった
(発行/KADOKAWA)

「攻めの休養」を推進し、医療費の削減に

 私たちはターゲットとして、特定の性別や年齢層を考えていません。初期は大きくアスリートに使ってもらいたいと考えていましたが、現在は幅広く疲労に悩みを抱えている人を対象に考えています。

 今後、より多くの人に使ってもらおうとする際には、タイミングに応じて狙う層を決めてメッセージやメディアを使い分けていく必要があると感じています。ある程度利用者が拡大していくなかで、誰がどんな悩みを抱えているのかを見極め、その人たちに応じた情報発信をしなければ、貴重な機会を失うのではないかという危機感も持っています。

 私たちは、よりリカバリーへの認知と理解を進めるために2015年に「日本リカバリー協会」を立ち上げました。日本では「休む」ということに対してネガティブなイメージを抱きがちです。協会では「攻めの休養」「積極的に休む」といった言葉をつかいながら、リカバリーの価値を伝え、そのソリューションとして私たちの商品があるという情報発信をしています。

 また、創業当初から続いている神奈川県との取り組みも、より発展させたいと考えています。神奈川県は高齢化社会が進むなかで、医療費削減を課題としています。そこで私たちの持つリカバリー、休養のノウハウが健康維持に貢献できれば、ひとつのモデルになります。これを産業化できれば、日本のあとに高齢化の波を受ける海外へ輸出する事業にもできます。

 こうした時代のニーズに合った産業としても、リカバリーという概念を使えればと思っています。介護のために生み出された私たちの事業が、アスリートのリカバリーという思いがけない用途を通じて成長し、今は健康を維持し、介護状態を防ぐために役立てられようとしています。私たちはこれからも、リカバリー、休養の価値を伝え、そのためのソリューションとして商品開発を進めることで社会に貢献していきたいと考えています。


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「攻めの休養」の提案を続ける中村代表

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