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「満足」を超える「感動」を提供するエアークローゼット 第2回 「お客様第一」ではなく「お客様の感動が第一」

天沼 聰
東株式会社エアークローゼット
代表取締役社長 兼 CEO

天沼 聰

2018 / 06 / 08

#ファッション,#ブランディング,#消費者行動

「満足」を超える「感動」を提供するエアークローゼット 第2回 「お客様第一」ではなく「お客様の感動が第一」

私たちはファッションレンタルを通じて感動体験を提供したいと考えています。「airCloset」を利用することで新たなブランドやファッションアイテムと出会い、日々の生活をより充実したものにしてもらうことを目指しています。お客様により良い体験をしてもらうために、日々、サービスの改善を図っています。

最適なコーディネートを提供するためのコミュニケーション

私たちはファッションレンタルを通じて感動体験を提供したいと考えています。「airCloset」を利用することで新たなブランドやファッションアイテムと出会い、日々の生活をより充実したものにしてもらうことを目指しています。お客様により良い体験をしてもらうために、日々、サービスの改善を図っています。

お客様は「airCloset」利用時に、さまざまな情報を登録します。身長などの基本情報のほかに、好きな色や試してみたい色、好みのファッションスタイルなどを選んでもらう質問もあります。こうした情報から、スタイリストがお客様に提案するコーディネートを考えます。

お届けする洋服には、スタイリストからのコメントをつけています。なぜそのアイテムを選んだのか、一人ひとりのお客様とスタイリストのコミュニケーションとして行なっています。コーディネートはお客様の登録情報から決まっていきますが、お客様の要望を全て満たしたものだけを送るわけではありません。

例えば「明るい色が似合わない」という悩みを持ったお客様だとしても、用途がパーティーへの出席ということであれば明るい色のアイテムを送ることもあります。そんなときに「パーティーでは周りも明るい色を選ぶので、ぜひトライしてみてください」というコメントがあると、スタイリストがなぜ、そのアイテムを選んだのか、お客様のことを考えていることが伝わると思います。

コミュニケーションはスタイリストからの一方的なものだけではありません。お客様が受け取ったコーディネートに対して、いくつかの項目で点数をつけてもらうものと、フリーでコメントを書いてもらう場も用意しています。コメントは自由回答なので、そのコーディネートを着て出かけた場所や、着たときの周りからのリアクションなどさまざまなコメントが寄せられます。ほかにも、カスタマーセンターへのメールや、不定期で開催している座談会などでお客様の声に耳を傾け、サービス改善につなげています。

お客様のコメントから見つけるべきはインサイト

こうしたお客様とのコミュニケーションは、私たちのサービスをより良いものにするヒントとなります。そこで意識しているのは、お客様の意見を「そっくりそのままアクションにつなげない」ということです。

私たちは、企業の行動指針として「9Hearts」という九つの言葉を掲げています。その一つに「お客様の感動が第一」とあります。お客様を中心に考えていますが、そこで提供する価値として、何を感じてもらうかが一番大事だと思っています。

お客様からのコメントや座談会、アンケートなどで要望を知ることは大切ですし、非常に貴重なものだと思います。ただ、サービスを提供するのは私たち事業者です。事業者がお客様の要望をしっかりと咀嚼して、どのような価値を提供することが必要なのかを考え、理解した上でサービスに落とし込むことが本当に重要なことです。

私たちは次のアクションをお客様に伺っているわけではありません。ご要望やご意見から、その背景にあるインサイトを見つけ出すために率直な感想をいただいているのです。ある機能が欲しいというご意見があったときに、そう思うのはなぜかを考えなければなりません。もしかすると、ご要望どおりの機能ではなく、違う機能やサービスを提供した方が、お客様が感じる価値が高くなる可能性もあります。お客様が私たちにして欲しいことを聞きそれを実行したとしても、その希望をくださったお客様を含む一部のお客様の満足にしかつながらないと思いますし、感動は生まれないと考えています。

また、お客様のご要望をそのまま叶えて、うまくいかなかったときと、自分たちで考え、咀嚼して何かにトライしてうまくいかなかったときでは、失敗からの学びにも差があると思っています。「9Hearts」には「失敗を恐れるな」という言葉があります。「どんな失敗でも、改善の元となる」という考えからですが、改善につなげるためには、自分の意思を持ってアクションを起こしていく必要があるとも思っています。

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アンケート結果も含め、データドリブンの企業にしていきたいという思いはあります。しかし、データを見すぎると、それが目的になってしまうという危険もあります。データはあくまでデータであり、自分たちの思考を検証するためにあるという点は常に意識していたいと思っています。

次回は、感動体験を生みだすために、私たちがテクノロジーをどのように使っているかをお話しします。

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