フットケアで市場をつくる! 第3回 大きな可能性を秘めた市場 | リサーチ・市場調査・マーケティング

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2015/2/6

フットケアで市場をつくる!
第3回 大きな可能性を秘めた市場

フットケアで市場をつくる!<br>第3回 大きな可能性を秘めた市場

多岐にわたる足の悩み

私たちが「ドクター・ショール」ブランドで扱うフットケア商品は、①角質ケア、②保湿、③やすり、④巻き爪、⑤外反母趾、⑥うおのめ、⑦靴擦れ、⑧インソール、⑨足や靴の匂いの9カテゴリーに分かれています。扱う範囲が広く、それぞれのカテゴリーを扱う企業や競合ブランドも多いため、マーケティングにあたっては競合を意識するよりも各カテゴリーの市場自体を大きくすることを重視しています。

これほど多くの人が足の悩みを抱えているにもかかわらず、フットケア関連の商品を購入しないのは、価格の問題や好き嫌いを含む商品に対する抵抗があるからではありません。消費者が抱える足の悩みに合った商品が存在することを知らないことが一番の理由です。

私たちはベルベットスムーズを発売する前に、角質ケアの「ハードスキンリムーバー」やハイヒールを履く女性向けのインソール「スニーカー・フィール」を発売しています。「スニーカー・フィール」はハイヒールを履く際の足の痛みを解消するためにできた商品ですが、従来商品に多かった「アーチサポート」などの専門用語を使った機能の訴求ではなく、「あなたのハイヒールをスニーカー(のような履き心地)にする」というコンセプトを伝えるものとして開発しました。

「ドクター・ショール」ブランドのフットケア商品
「ドクター・ショール」ブランドのフットケア商品

まずは商品の存在を知らせること

このコンセプトをテレビCMなどで伝えたことで、これまで我慢してハイヒールを履いていた人へも商品の存在と使用することでのメリットを訴求することに成功し、ヒット商品に成長させることができました。このときの経験から、フットケア商品の市場を伸ばすためには、わかりやすい製品を開発し、テレビCMなどを利用して、消費者のニーズに合った商品があることをいかに多くの人に知らせるかが大事だと気づきました。

角質ケアのマーケットは、ケアの方法として軽石やヤスリで削るタイプと、私たちの「ベビーフット」のような薬剤を使って角質を溶かすケミカル系のものに分かれています。実際に多くの消費者が使っているのは軽石やヤスリなどの削るタイプで、人口比では削るタイプと薬剤を使うタイプで9対1くらいと圧倒的です。もっとも、軽石やヤスリはほとんど買い替えることがないので、マーケットとしての規模はケミカル系の方が大きいという状況でした。

消費者の多くは、薬剤で角質を溶かせばきれいに取れることがわかっていても、足に薬剤をつけることに抵抗を感じていました。私たちはベルベットスムーズで、この「ケミカルの壁」を超えられない人々に軽石やヤスリに代わるイノベーションを提案すれば、これまで角質ケアにお金をかけていなかった人を購買行動へ向かわせることができると考えました。

この可能性を秘めたマーケットに対しても、ベルベットスムーズという商品の認知を高め、面白く、効果があることをわかりやすく見せられたことが今回の大きな成功の要因のひとつだと考えています。

レキットベンキーザー・ジャパン株式会社 マーケティング本部 カテゴリーマネージャー 劉 西喬

一橋大学社会学部卒業後、P&Gジャパン株式会社に入社。マーケティング本部でヘアケアやペットケアを4年担当した後、2012年レキットベンキーザーに入社、ドクター・ショールを担当。現在はドクター・ショール、デュレックスとEコマースのマーケティングを担当。

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