習慣を変えるためのマーケティング 第1回 「マウスウォッシュ」に注力する理由 | リサーチ・市場調査・マーケティング

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2015/2/20

習慣を変えるためのマーケティング
第1回 「マウスウォッシュ」に注力する理由

習慣を変えるためのマーケティング<br>第1回 「マウスウォッシュ」に注力する理由

歯ブラシの市場は頭打ち

私はジョンソン・エンド・ジョンソンのコンシューマー カンパニーで、グループブランドマネジャーとしてオーラルケア製品全般を担当しています。ブランドでは、歯ブラシやデンタルフロスの「REACH(リーチ)」とマウスウォッシュ(洗口液)の「LISTERINE(リステリン)」の2つ。これらについて、ブランド戦略に基づいた成長プランを描き、プランを実現するために消費者の理解を深めていくことがブランドマネジャーの役割です。

また、そこには製品の開発やコミュニケーションの開発やその効果を検証することも含まれ、最終的には消費者に製品を届けるところまで、ブランドに関することはほとんど全てを担当しています。当社では各ブランド2~3人のチームでこれらの業務を遂行しています。

このコラムでは、3回に渡って私たちのオーラルケア市場でのマーケティング活動について、特に2015年は非常に力を入れて取り組んでいるリステリンを中心にご紹介します。

リステリンの商品ラインナップ

リステリンの商品ラインナップ

オーラルケアのカテゴリーの中で、歯ブラシの市場はもはや飽和しています。日本では歯を磨く習慣は広く普及しているため、人口減少社会に転じた今、需要が伸びる余地はほとんどありません。プライベートブランド(PB)などの低価格で良い商品がよく売れている一方で、私たちのリーチのような高付加価値のプレミアム商品も売れており、商品としては二極化が進んでいます。今後シェアの変動はあるかもしれませんが、市場全体としての成長の可能性は限りがあり、その中で各メーカーの創意工夫による競争が続くでしょう。

マウスウォッシュの習慣化が課題

その一方で、同じ「リーチ」ブランドでもデンタルフロスはまだ使用率、ユーザー数が比較的少ないカテゴリーです。加えて、高齢化社会を背景に加齢や歯周病による歯茎のケアを気にする人が増え、歯間清掃に対する意識とニーズは年々高まっています。

「リーチ」ブランドでは歯ブラシとデンタルフロスを展開している。

「リーチ」ブランドでは歯ブラシとデンタルフロスを展開している。

また、リステリンが属するマウスウォッシュカテゴリーについては、まだまだ未成熟なカテゴリーで、非常に大きな成長の余地があると捉えています。私たちの調査でも、マウスウォッシュを使用する人は、全体の3分の1程度で、毎日の習慣としている人は、その中の半分を少し超えるくらいしかいません。これは、多くの日本の消費者の間では、いまだマウスウォッシュの使用目的が外出前や焼き肉などのにおいが強い食事の後の口臭対策に留まっており、お口の健康を管理するという発想にまで至っている人が少ないためだと考えています。

リステリンのビジネスを拡大させるために必要なことはずばり、リステリンの使用を生活者の「毎日の習慣」にしてもらうことに尽きます。もちろん、それは一朝一夕でできることではありません。しかし、限られた人の間で、限られた機会において使用されている現状から脱却し、ユーザー層や使用機会を広げる工夫をすることで、ブランドとしてはまだまだ大きな成長を達成できると信じています。

ちなみにリステリンは、日本においての大きな成長が期待されているカテゴリーですが、グローバルの展望で見た場合においても、非常に注力しているカテゴリーのひとつです。ジョンソン・エンド・ジョンソンは2014年にブラジルで行われたサッカーのFIFAワールドカップのスポンサードをしていましたが、その際、スタジアム広告として出ていたブランドの1つがリステリンでした。世界中の注目が集まる場でブランドを露出させているという点で、その重要性がわかると思います。私たちもグローバル同様、日本国内でリステリンを成長させるために、2015年はこれまで以上の規模と、新しいアイデアで様々な取り組みを行っていきます。

次回は、これまでのリステリンのマーケティング活動とその課題についてご紹介します。

ジョンソン・エンド・ジョンソン コンシューマー カンパニー マーケティング本部 グループブランドマネジャー 寺西 正和

1999年大学卒業後、BMW Japan Corp.入社。 7年間サービスおよびマーケティング部門の業務に従事後、米国にてMBAを取得。 2008年ジョンソン・エンド・ジョンソン コンシューマー カンパニー入社。トレードマーケティング部にてオーラルケアを担当した後、2011年にマーケティングに異動してオーラルケアを担当。

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