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エコでもあきらめない 生活者によりそうこれからのSDGsを表現するLOHACO

【前編】LOHACOのサステナブルへの取り組みのルーツは企業理念に

2020 / 06 / 12

#コミュニケーション,#ブランディング,#差別化

【前編】LOHACOのサステナブルへの取り組みのルーツは企業理念に

「LOHACO」は、アスクルが運営する日用品のインターネット通販サービス。15年から「暮らしになじむデザイン」をコンセプトに掲げ、メーカーと共創し商品を企画開発。その取り組みを広く伝えるために一度商品発表の場として「暮らしになじむLOHACO展」を開催している。19年10月に実施した第5回からは、“暮らしになじむデザイン”というコンセプトに「サステナブル」という新テーマを加えた。

これからの時代を担う若手社員のアイディアを採用し加えられたテーマ「サステナブル」

堀:2015年から「暮らしになじむデザイン」への取り組みと、それを紹介する「暮らしになじむLOHACO展」がはじまっています。デザインを意識したのは何かきっかけがあったのでしょうか。

田島:「暮らしになじむデザイン」への取り組みは、2014年にスタートした「LOHACO ECマーケティングラボ」の活動のひとつです。同ラボは「LOHACO」において蓄積しているビッグデータを活用したECのマーケティングを、参加メーカーとともに研究するためのものです。7期を迎える今期は133社が参加しています。ECにさらなる成長をもたらす販売方法の研究や、ECだからこそ実現できる商品の企画開発をラボに参加するメーカーとともに行い、紹介しようとする取り組みです。
 アスクルとしてデザイン系のイベントに出展したこともあり、その経験から、消費者がデザインへの意識が高いことがわかりましたし、出展したことで当社のことを知ったという方もいらっしゃいました。そうした機会を単独で持つことができれば、より訴求するポイントを深く伝えることができます。協力してもらうメーカーも、ただ「LOHACO」のために商品を企画開発するのでは社内で理解を得ることが難しい場合もありますが、発表の機会を用意すればいつまでに何をするのか、目標を持って取り組みやすくなります。
 こうして2018年までは、パッケージデザインに付加価値、独自価値を感じてもらおうとメーカーとともに企画開発に取り組んできました。一般的に店頭で販売されている商品は、メーカー名や商品名、機能や効能を訴求する必要があり、パッケージでもそこを強調するものが多くなっています。


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 そうした商品も実際に使うときにはパッケージを剥がしたり、カバーをかけたりしていることも多く、これは快適性に欠けているのではないかという声がありました。ECでは商品の説明はサイトでされているため、店頭のようにパッケージで訴求したり、目立たせたりする必要はありません。事業所向けの「ASKUL」ではすでにパッケージを使うときのシーンをイメージしてリデザインしたオリジナル商品を展開していたので、個人向けにも同様にできるだろうと。そこでは、パッケージをリデザインするだけではなく消費者それぞれの“暮らしになじむ”デザインを取り入れられるのではないかと考え、デザインにこだわった企画開発に取り組んできました。

堀:今回「暮らしになじむLOHACO展」のテーマに「サステナブル」を加えたのは何か狙いがあったのでしょうか。

田島:「暮らしになじむLOHACO展」も2019年で5回目を迎え、デザインへのこだわりは各メーカーにも、展示会へ訪れる消費者の方にもある程度浸透したと感じられるようになりました。そこで、コンセプトをアップデートして、より現代的な価値を加えようと考えました。


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 当社は企業理念に「お客様のために進化する」と掲げています。また、EC事業者として、時代に合ったこれからの小売のあり方を考えるなかで、若手社員の意見を積極的に取り入れようとする機運もありました。今回、新たなテーマを加えるときに、20代の社員たちから提案があったのが「サステナブル」という言葉でした。
 サステナブルにも付随する環境配慮の取り組みとしては、すでに事業所向けの「ASKUL」で「脱プラ」をうたう商品や環境に対応したオリジナル商品の企画開発を進めるなどの動きはありました。また、20代をはじめとする若い世代はSNS世代でもあり、彼・彼女たちは影響力のある国内外のインフルエンサー的な人たちが環境に配慮した行動について積極的に発信しているのを受け、関心を高めています。「SDGs」という言葉も認知が上がってきていましたし、これからの消費の中心となる若い世代も意識を高めているということで「サステナブル」をテーマに加えることとなりました。

顧客の要望に応える姿勢がアスクルの環境に対する取り組みを進めた

堀:個人向けの「LOHACO」よりも事業所向けの「ASKUL」の方がサステナブルに関する取り組みは進んでいるということですか。

田島:アスクルはすでに20年以上事業所向けのビジネスを展開しています。環境に配慮した商品の購入は、企業のCSR活動の一環としてもアピールにつながるので、事業所向けのビジネスの方が環境配慮型商品の購入意向が強くなるという傾向があります。
 個人向けの場合、消費者それぞれの意識によるところが大きく、購入者が新たな購入者を、という波及効果は大きくありません。そのため、ビジネスとして大きな効果が出にくいという違いがあります。個人の方も環境に配慮したいと思う気持ちはあっても、それを実際の購買行動で表現しているかというと、そこにはまだ乖離があるのではないかと感じています。

東:「サステナブル」や「SDGs」という言葉が大きく注目されはじめたのは最近のことです。「ASKUL」でもカタログの表紙に「SDGs」のロゴマークを掲載していますが、特別に「SDGs」についての訴求をしているかというとそうではありません。なぜなら、それに近い活動にはずっと以前から取り組んできたからです。
 当社のビジネスモデルでは企業理念もふまえ、お客様のニーズに応えることを重要視しています。会社として、というよりはお客様の要望が環境方向へ向かっていたから、私たちもそちらへ改めて動き始めた、お客様の要望を聞いてはじめて環境への配慮が必要だと気づき、品揃えやお届けのあるべき姿を考え、対応してきた、その積み重ねが今回の「LOHACO」でのサステナブルの取り組みにもつながっていると思います。


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堀:アスクルの事業所向けビジネスからスタートしたこと、顧客のニーズに応えようと積み重ねてきたことがポイントになったということですね環境への意識も法人の方が先行しているのでしょうか。

東:そうですね。常にお客様の声を聞きながら、商品・サービスを見直すことを繰り返してきたことは大切だったと思います。自分たちの思いだけで動くと、やはり世の中のニーズとはズレが生まれてしまいます。
 こうした流れを牽引してきた最初は行政です。彼らが何かを調達するときには、常に基準があります。それが環境を配慮したものに変わってきたことで、一般企業もその基準に近いものを買うようになった。企業の調達というのはサプライチェーンなので、その供給で要求されることがさかのぼって私たちのところへ届いたわけです。
 商品については特に、私たちが扱う商材に関しては原材料調達や生産地や工場の管理が求められています。行政の調達する商品・サービスが変わったことがひとつの流れを作ったのと同じように、近年は金融業界から、企業の環境配慮を評価するような動きが出てきています。これによって、大手企業がより一層「SDGs」や「サステナブル」に取り組むようになりました。今後は、原料や製造工程、物流などをもう一度見直し、より本質的な対応が求められるようになります。そういった社会の動きにどれだけ早く対応できるか、そこが企業の価値創造と競争の場になると考えています。

~中編(7月3日配信予定)に続く~
アスクル株式会社
BtoCカンパニー バリュー・クリエーション・センター本部 デザインエンゲージメント マネージャー

田島 眞弓

アスクル株式会社
コーポレート本部 コーポレートコミュニケーション SDGs推進 部長

東 俊一郎

堀 好伸
株式会社クロス・マーケティンググループ
マーケティング本部 プランニングディレクター

堀 好伸

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