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エコでもあきらめない 生活者によりそうこれからのSDGsを表現するLOHACO

【後編】サプライチェーンの強化が「アフターコロナ」の世の中でも生かされる

2020 / 07 / 22

#コミュニケーション,#ブランディング,#差別化

【後編】サプライチェーンの強化が「アフターコロナ」の世の中でも生かされる

19年に第5回を迎えた「暮らしになじむLOHACO展」。「サステナブル」をテーマに加え、来場した消費者の共感を集めることに成功した。これまでテーマとしてきた「暮らしになじむデザイン」をフックに、「エコでもあきらめない」ライフスタイルを提案。展示会場ではその場で商品を購入できる「LOHACO POPUP STORE」も開催した。

意識の高さが行動に直結しないときに指標とすべきポイントとは

堀:私たちが行なっているアンケート調査でも「サステナブル」「環境配慮」といった項目についての意識が高まっているように感じています。ただ、実際の生活、行動とはまだ乖離があるとも感じています。「脱プラスチック」やそこからつながる生態系の保護のようなメッセージは届いてはいますが、身近ではありません。普段の生活で全ての人がエコバッグを持っているかというと、そうではないですし、4月からレジ袋が有料になったものの、有料化していない店舗もあります。「ASKUL」や「LOHACO」の取り組みは対して、顧客からの反応はありますか。またその反応は何をもって評価されているのでしょうか。

東:お客様に何を支持していただいているのか、行動が受け入れられているのかを評価する指標はすごく難しいです。「ASKUL」、「LOHACO」はともにお客様の声を聞くことができるプラットフォームにはなっているのですが、大半のお客様は声を発していないと思います。そこはおそらく堀さんがおっしゃる認識に近いものだと思います。
 消費者に受け入れられる理由としては「デザイン」「サステナブル」というものもありますが「アフォーダブル」、つまり受け入れやすい価格設定になっているかというものもあると思います。そのように考えると、私たちが思いを込めて作った商品がどれくらいのお客さまに行き渡ったかという販売数はひとつの分かりやすい指標なのではないかと思っています。

堀:「暮らしになじむLOHACO展」での来場者の反応はどんなものがありましたか。ポップアップストアも展開されましたが、人気商品に特徴などはあったのでしょうか。

田島:会場でのアンケートからは、次回以降にも期待する声が多く寄せられました。「デザイン×サステナブル」というコンセプトについては性別・年齢を問わず95%の人に共感いただきました。


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 滞在時間も平均30分ほどと長く、これは展示商品の説明をしっかり読む人が多かったからだと考えています。来場者には、各展示品に共感したポイントをシールに書いて貼ってもらうスペースも用意していました。そこで共感したという意見が多かったのは7つのポイントの2番「ゴミを減らそう」でした。
 人気のあった商品は、カルビーさんの国産じゃがいも、オリーブオイル、食塩だけで作ったポテトチップス。試食を出していたのですが、食べた人がそのまま買うという流れが多かったです。王子ネピアさんのテッシュペーパーは、通常5箱をビニールの外装でパックしているものを5箱分まとめてクラフト紙で包装したパッケージにしました。ティッシュの減りに合わせてクラフト紙を折り曲げて高さを変えて使うデザインになっています。これは非常に好評で期間中に品切れを起こしてしまいました。購入したお客さまからは、取替の頻度が減って良かったとかゴミが減るという意見もいただきました。

「サステナブル」に対する意識が変わるとき、消費者の行動も変わる

堀:展示会では商品説明を見る方も多かったとのことですが、会場だけではなく、ECサイト上でもコミュニケーションに工夫はされていますか。

田島:そこは一番難しいところです。サステナブルを意識した商品については、サイト内での説明を手厚くするようにしています。新たに開発したメーカーとのコラボ商品については、展示会でお客さまにアピールしたことに加えて、サイトに掲載する画像も使用しているイメージ写真などを入れ、デザインの良さもアピールするようにしました。
 とにかく目にとまったとき、瞬間的に好印象を持ってもらえることを意識しています。そのため、サイトのデザインでも早い段階でデザイナーにも加わってもらい、7つのポイントや各商品のサステナビリティを理解してもらえるようにイラスト化するなどしました。

堀:今後の展望はいかがでしょうか。サステナブルな商品ラインナップやカテゴリーの拡大なども予定されているのでしょうか。

田島:「暮らしになじむLOHACO展」でこだわってきた「デザイン」への取り組みと今回テーマに加えた「サステナブル」に関する活動をより多くの人に知ってもらいたい。ソーシャルメディアやイベントも活用しながら、少しでも多くの方に利用を広げたい。そうすることでお客さまや環境、協力いただくメーカー、当社と「三方よし」の状態を循環できればと考えています。


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 ラインナップやカテゴリーを増やしていきたい気持ちはあります。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大による影響もあり、企業活動が停滞している状況でどこまで広げていくことができるのか、少し見えにくいところがあると感じています。

東:商品ラインナップの拡大という視点もありますが、もう一方では当社のサービスに共感してもらえるサプライヤーを増やして、強い関係を作っていくことも大事だと考えています。事業所向け、個人向けともに、お客様に見えるのはひとつひとつの商品ですが、私たちの真の強みはサプライチェーンにある。
 協力いただいているメーカーがあり、当社があってお客様がいる、この無限のサプライチェーンをどれだけ強化できるか。今、このタイミングにしっかりとした土台を固めておけば、事態が落ち着きはじめたときに「お客様のために進化する」私たちだからこそできたと思ってもらえる、皆さんが驚くような商品を提供できると思っています。
 「サステナブル」というテーマや、今のこうした状況では「我慢」がひとつキーワードになっています。ただ、企業の経営者層など、私も含めた旧世代と呼ばれるような世代にとっては我慢になるのかもしれませんが、これからの世の中を支える世代には違った感覚なのだと思います。特に、学校でSDGsを学ぶような子供世代にはサステナブルな活動が我慢という意識は少ないと思います。そうした世代が主流になり、サステナブルが当たり前、さらには「クール」ととらえられるように価値観が浸透していくといよいよ消費のトレンドも変わってくるのではないでしょうか。そんな時代になってもお客様に受け入れてもらえるように、活動していきたいと考えています。

取材後記「インサイトスコープ」

ビックデータを活用した「暮らしになじむデザイン」の活動は、これから企業がSDGsに取り組む際の参考になる。生活者が、おしゃれでお財布にも優しい製品を選び生活に取り入れれば、自然とSDGsに取り組むことに繋がる。生活者は環境に良いものを選びたい一方で、生活になじむモノでなければあえて選択しようとはしない。そこに着目したLOHACOは、徹底的して生活になじむデザインこだわり、そのこだわりが生活者の共感を生んだ。SDGsの取り組みに共感してもらうことにおいてサスティナブルは大切なポイントではあるが、そのために何か失うのではなく、より豊かになる仕組みが重要だ。

堀 好伸(株式会社クロス・マーケティンググループ)


アスクル株式会社
BtoCカンパニー バリュー・クリエーション・センター本部 デザインエンゲージメント マネージャー

田島 眞弓

アスクル株式会社
コーポレート本部 コーポレートコミュニケーション SDGs推進 部長

東 俊一郎

堀 好伸
株式会社クロス・マーケティンググループ
マーケティング本部 プランニングディレクター

堀 好伸

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