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安全なスタジアムの実現を目指す浦和レッズ スポーツを通じた社会貢献は子供たちの笑顔で表現される

【後編】ファン・サポーターも巻き込んでこそ、安全なスタジアムは実現する

2021 / 03 / 19

#コミュニケーション,#ブランディング

【後編】ファン・サポーターも巻き込んでこそ、安全なスタジアムは実現する

「SPORTS FOR PEACE!」プロジェクトや「ハートフルクラブ」の活動を通じ、SDGsへの貢献を目指す浦和レッズ。社内への浸透を図るべく、社員やスタッフの日々の業務とSDGsを関連づけるアンケートも実施した。今後、重要になるのはスポンサーやクラブを応援するファン・サポーターを巻き込んでいくこと。そのために重要となる発信も含め、引き続き同社コーポレート本部 課長 山内直氏に聞いた。

アカデミーの選手の自発的な行動にクラブの思いが浸透しつつあることを感じた

堀:2019年のSDGs参画発表後、ファンやサポーターの反応はいかがですか。

山内:試合会場ではSDGsを告知するブースを設置し、その目標や私たちの活動内容を伝えています。ただ、反応としてはSDGsのロゴを見て「そのマーク、最近よく見かけるけど、何ですか」というものも多い。私たちが参画したのも2019年からですし、企業の広告などで見かけるようになったとはいえ、残念ながら認知はまだそこまで高くないと実感しています。


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堀:ファン・サポーターを活動に巻き込みたいという思いは。

山内:もちろん持っています。私たちが「SPORTS FOR PEACE!」の活動を通じて第一に目指している「安全なスタジアム」を実現するためには「こころ」が整っていないといけない。穏やかなこころ、落ち着いた気持ちがないと他人への思いやりも見せることはできません。一人ひとりが寛容な気持ちを持って欲しいと思っているので、今後はそうした活動は増やしていきたいと考えています。
 コロナ禍でできなくなったのですが、2020年には今年から女子のプロサッカーリーグ「WEリーグ」がはじまることもあり、女性の社会進出に関するアンケートを企画していました。インポスター症候群という、自分の能力を過小評価して、責任ある地位や立場への登用や参加を避けるような心理傾向があります。こうした行動を見せる人は女性に多いといわれていて、その実態や対策を知るためにアンケートをしようと考えていました。

堀:確かに、私たちが若年層に調査をしても、自分に自信のある人は日本では2割くらい。海外では逆に8割近くが自信を持っている。そうした世代が社会に出たとき、国際的な競争力を持っているかと考えると心配になります。

山内:おっしゃる通りで、自信と謙虚さのバランスが大事。ただ、日本は極端に低い。海外経験のある選手から聞くこともありますが、日本の男女差は欧米よりも大きい。その原因は男性にもありますが、女性が自分たちを過小評価しすぎていることにもあるのではないか。これはまさにインポスター症候群です。私たちの活動で女性の意識も変えていくことができればと思っています。

堀:浦和レッズのSDGs参画を知ってもらうためにしていることは。

山内:スタジアム内ではブースの設置以外に大型ビジョンでも映像を流しています。私が担当になって4年になりますが、まだまだ皆さんピンとこないようです。広報の重要性は変わらないのですが、受け取る側へのアプローチに課題があると感じています。今広報はしっかりとアンテナを張っているメディアにアプローチするようになっています。


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 サッカークラブなので、皆さん興味があるのは試合の結果、選手の活躍です。メディアも掲載したいのは試合であり、監督や選手のコメントです。そこで私たちがSDGsの活動をしていますと伝えても、話題にはならない。最近は広報でも競技以外の取り組みを紹介してもらえるよう、発信先を使い分けるように変わってきています。
 昨年来続くコロナ禍は、いろいろなことを「自分ごと」としてとらえるようになったと感じています。SDGsもどこか他人事のようになっていましたが、外出自粛や行動制限などたくさんの問題と直面するようになり、受け取り方も変わっていくのではないでしょうか。

堀:JリーグではほかにもSDGsへの取り組みを表明しているクラブがあります。そうしたクラブや他競技の団体などとの協力関係は。

山内:SPORTS FOR PEACE!の活動の一環で探求授業の協力をさせていただいた春日部女子高では西武ライオンズさんも活動をされていました。そういう縁で連絡を取るようになり、ライオンズが取り組んでいる児童虐待防止活動に私たちも、という話を進めていました。これには大宮アルディージャさんも共感していただき、県とも一緒になって実施する方向になっていました。
 リーグの分科会などでも話はされているようですし、Jリーグでは「シャレン!」(Jリーグ社会連携活動)も行っており、クラブ間の情報は共有されていると思います。

堀:今後、取り組みたいことは。

山内:ハートフルクラブという大きな柱があるので、そこは継続・強化したい。ただ人的リソースは限られているので、全体のバランスを見てという感じです。安全なスタジアムの実現はしっかり取り組みたい。観戦者の皆さんのこころも整え、お互いに認め合う存在になることができればと思っています。
 コロナ禍中の活動として、アカデミーの選手たちが医療従事者へ感謝のビデオメッセージを届けたいという提案をしてくれました。小中高生達からそうした意識を持ってくれていることが分かり、非常にうれしかった。クラブとして活動を共有できつつあるのを感じました。ハートフルサッカーでも現役選手、代表経験のある選手が参加すると子供たちの反応もすごい。やはり選手の影響力は大きいので、今後も選手に積極的にSDGsを伝える活動に参加してもらいたいと考えています。


取材地:レッズランド サッカー場


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取材後記「インサイトスコープ」

『SDGs』をテーマに1年間続けていきたFuture Marketingも今回で最終回を迎える。今、世界中で『SDGs』の大きな潮流が生まれている。多くの企業で様々な取り組みが始まり、その流れがスポーツの世界にも浸透してきた。スポーツ選手たちは卓越したプレーで我々に感動を与えてくれるが、浦和レッズはその「こころ」を重んじる精神をSDGsという取り組みに結び付け、社会を変えようとしている。これは、スポーツの持つ可能性を広げる大きな希望である。この取り組みは、消費活動だけでなく、SDGsを“身近なコト”へと繋ぐ大きな一歩になるのではないだろうか。

堀 好伸(株式会社クロス・マーケティンググループ)

浦和レッドダイヤモンズ株式会社
コーポレート本部 課長

山内 直

堀 好伸
株式会社クロス・マーケティンググループ
マーケティング本部 プランニングディレクター

堀 好伸

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