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髪に悩む女性のインサイトを探る
第1回 成長市場で新たなポジションの開拓目指す

井上 博
クラシエホームプロダクツ株式会社
ヘアケアマーケティング部長

井上 博

2015 / 12 / 11

#美容 健康,#ブランディング,#消費市場

髪に悩む女性のインサイトを探る<br>第1回 成長市場で新たなポジションの開拓目指す

クラシエホームプロダクツは、2014年2月に新しいヘアケアブランド「ディアボーテ HIMAWARI(ひまわり)」を立ち上げ、シャンプーやコンディショナーを発売しました。当社としては、2006年の「いち髪」以来となる大型ブランドの立ち上げです。35歳以上の女性の髪の悩みに応えることをコンセプトに開発した商品で、ターゲットの年齢層はやや高めに設定しています。

「ノンシリコンシャンプー」女性の認知は約9割

クラシエホームプロダクツは、2014年2月に新しいヘアケアブランド「ディアボーテ HIMAWARI(ひまわり)」を立ち上げ、シャンプーやコンディショナーを発売しました。当社としては、2006年の「いち髪」以来となる大型ブランドの立ち上げです。35歳以上の女性の髪の悩みに応えることをコンセプトに開発した商品で、ターゲットの年齢層はやや高めに設定しています。

この3回のコラムでは、このブランドをどのような意図で開発し、認知を獲得していったかについてご紹介します。


20151211_02 2014年に発売した「ディアボーテ HIMAWARI」の商品ラインナップ


「ディアボーテ HIMAWARI」は、いわゆる「ノンシリコンシャンプー」のカテゴリーに入る商品です。ノンシリコンとはその名の通り成分にシリコンが含まれていないものを指し、髪のダメージに悩む女性を中心に支持が広がっています。もともと美容院で使われているシャンプーにはノンシリコンのものが多く、美容師の勧めからブームに火がついたという経緯があります。

市販品としては2007年頃から店頭に登場するようになりました。当初は3000円ほどの高価格帯が中心でしたが、2012年ごろからは1000円を切るブランドが様々なメーカーから発売され、すそ野が広がっています。「ノンシリコン」をCMで訴求するところもあり、認知も広がってきました。最近では、その認知度は女性の9割近くにまで高まっており、シャンプー市場ではもはやスタンダードの地位を獲得していると考えています。

シャンプーは高付加価値ジャンルで競争激化

シャンプーとコンディショナーを合わせたカテゴリー全体の市場規模は約1700億円で、近年は安定的に推移しています。そのユーザーは幅広いですが、当社も含め各社のマーケティング上のコアなターゲットは、20代から30代であることが多いと言えるでしょう。

価格帯は、それこそ数百円から数千円以上と幅広いのが特徴です。かつては600円以下の商品がボリュームゾーンを占めていましたが、近年はノンシリコンも含め高付加価値路線の商品が登場したことによって、600円以上で1000円までの商品が伸びています。「ディアボーテ HIMAWARI」もその中に含まれます。売れ筋の価格帯が変わってきたことにより、小売店も従来の低価格のものを多く売るという「数」重視の姿勢から、単価の高い商品で利益を確保していこうという路線に変わってきています。

ノンシリコンジャンルに関しても、購入者の大半は20代から30代です。市場のボリュームゾーンでもあるこの層をとらえたことで、ノンシリコンの市場シェアは約20%を占める規模になりました。こうした背景もあり、ノンシリコンジャンルの商品訴求は、20代から30代女性に多いパーマやカラーリングなどによる傷みをケアする「ダメージケア」が主流になっています。

短期間でシェアを拡大し、認知度も獲得したノンシリコンシャンプーですが、特定の年齢層に限られたままでは今後の広がりが期待できません。一方、すでに多くのメーカーが参入し激しい競争環境にあります。そこで私たちは、既存のノンシリコンジャンルがメインとするターゲットではないポジションに新たな市場機会を求めることにしました。そうした狙いで開発が始まったのが「ディアボーテ HIMAWARI」です。


20151211_03 イメージキャラクターに女優の尾野真千子さんを起用


次回は「ディアボーテHIMAWARI」が狙った新たなターゲットと開発についてご紹介します。

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