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ダイレクトマーケティングとは?活用事例やメリット・デメリットを解説

2019 / 10 / 17

#消費者行動,#消費市場,#リサーチ初心者

ダイレクトマーケティングとは?活用事例やメリット・デメリットを解説

インターネットの普及により、消費者の購買行動は大きく変化しています。これに加え、ライフスタイルや価値観が多様化・細分化し、テレビCMなどマスメディアを使った宣伝のみに頼っていては個々の消費者となるユーザーへ適したアプローチを行うことは難しくなってきています。商品やサービスの価値を伝え、消費者に支持されるためには、マーケティング手法の見直しが必要です。


ダイレクトマーケティングとは

ダイレクトマーケティングとは、企業が顧客と直接コミュニケーションをとりながら購入を働きかけるマーケティング手法です。最大の特徴は、企業と顧客が1対1でコミュニケーションをとるところにあり、ワン トゥ ワンマーケティングの基礎にもなっています。多くの場合はデータ化された顧客情報を活用して顧客とやり取りをし、その内容についても同じくデータ化をすることによって、一人ひとりに合ったアプローチを可能にしています。また、ダイレクトマーケティングは商品の販売時だけではなく、商品が売れた後もコミュニケーションを続け、段階に応じたアプローチをしながら、常連になってもらうことを目指します。

ダイレクトマーケティングの手法

ダイレクトマーケティングでは、顧客の属性や目的に応じ、さまざまな手法が用いられます。

まず、チラシやカタログなどの印刷物を届けるダイレクトメールは、ダイレクトマーケティングの代表的な手法です。印刷物にサンプルを同封するケースもあります。ダイレクトメールは新規開拓だけでなく、リピーター獲得にも効果があります。主婦や高齢者など、在宅時間が長く郵便物を頻繁に見る層へアプローチするのに適しています。


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次に、電話やFAXを活用した方法ですが、顧客から企業へ申し込みをするインバウンドコールと一度取引をしたことのある顧客に対して勧誘など企業からかけるアウトバンドコールの2種類があります。インバウンドコールは通信販売でよく用いられている、いわば受付であり、売り上げを左右する重要なポイントとなります。アウトバンドコールは、顔が見えない状態での勧誘となるため警戒される可能性もありますが、積極的な提案が可能です。

ダイレクトメールには、電子メールを使う方法もあります。郵便やメール便を使う方法に比べ、低コストで利用しやすいことがメリットです。顧客の誕生日や購入のお礼といった、勧誘以外でも顧客に合わせた内容のものを送るときに活用されています。迷惑メールの影響から未読のまま削除してしまう人も増加傾向にあるため、読んでもらうには件名を工夫することが必要です。また、削除や未読の可能性があることから、ダイレクトメールなど他の方法と併用されることも少なくありません。

SNSを活用したダイレクトマーケティングは、SNS上でやり取りをしながら若い層にアプローチするのに効果的な方法です。ユーザーの興味や関心を引く情報が発信できれば拡散されるため、高い効果が期待できます。

ダイレクトマーケティングのメリット・デメリット

メリット

ダイレクトマーケティングでは、ターゲットの属性に合わせたアプローチをとります。ターゲットを絞り込まないマスマーケティングに比べ、ターゲットが望んでいると思われる情報を提供するため費用対効果が高いことが最大のメリットです。

そして、広告費からどれだけの効果があったのか、顧客からどれほどの反応があったのかを数値化して把握することもできるため、効果を測定しやすい点も見逃せません。効果を検証し、次のプロモーションに活かすPDCAサイクルを回しやすいことも、メリットとして挙げられます。

自社におけるリソースの確保が難しい場合、ダイレクトメールの発送作業やコールセンター機能は、外部の業者に依頼することもできるため、少ない人数でも展開可能です。定期購入や月額課金などのビジネスモデルを構築できれば、収益の安定が見込めるでしょう。


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デメリット

それぞれの顧客に適したアプローチをしていくためには、Webサイトや顧客データベースの構築、広告費など初期投資を惜しまずに行っていく必要があります。そして、広告の作成や効果の検証には時間を要すため、投資費用の回収に時間がかかる点についても押さえておきましょう。

ダイレクトマーケティングでは繰り返し検証を行うため、データの集計や測定などを得意とする人材を確保しておくことも必要です。複数の指標をもとに検証と改善策を考えていくため、専門的な程度知識がある人、もしくは数字に強い人でなければ正確な検証を行うことができない可能性もあります。

ダイレクトマーケティングの活用事例

ダイレクトマーケティングは通信販売で活用されてきましたが、近年では業種を問わずECサイトや店舗などで広く活用されています。

例えば、化粧品や健康食品業界では無料サンプルを使って定期購入につなげるために用いられますし、金融・保健業界では見積もりや資料請求を通じた顧客獲得が盛んです。ECサイトの場合は顧客とコミュニケーションがとりやすく購買履歴などがデータ化しやすいという特性を活かし、顧客が実際に購入した商品はもちろん、チェックした商品や関連商品などを提案するレコメンデーションを取り入れて、定期顧客の獲得につなげています。

実際にダイレクトマーケティングを活用することで、成功した事例もあります。例えば、世界的飲料メーカーが行っている、カートリッジの定期購入を条件にコーヒーマシンを無料で提供するアンバサダー制度は、紹介制度を取り入れることで定期購入数を伸ばしています。他にも、美容院や治療院業界ではダイレクトメールや電子メールを活用し、大衆食堂では近隣住民に割引券付きのハガキを送り、低コストでリピーターの獲得や集客に成功した例などもあります。

まとめ

効果的なマーケティング手法は時代により変化していきます。ダイレクトマーケティングを活用することで、大衆に向けたものではなく個人のライフスタイルに合った提案をすることが可能となります。ターゲットの属性や業種によっても効果的なアプローチは異なるため、自社に合った方法を選ぶことが重要です。

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