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ステルスマーケティングは違法?意味や事例について解説

小形 洸太
サクセスパートナー代表
店舗マーケティングツールのASPにて、500店の顧客フォロー及び導入の支援業務に従事
その後、2009年にサクセスパートナーを設立し、実店舗の集客やマーケティングを支援

小形 洸太

2022 / 08 / 05

#コミュニケーション,#SNS,#メディア

ステルスマーケティングは違法?意味や事例について解説

企業が積極的にインフルエンサーを起用したマーケティングを行うようになりました。SNSを通して、たくさんの人に露出する効果的なマーケティングである一方、法律にも抵触し、消費者からの信頼を失う可能性があるのは「ステルスマーケティング」です。本記事ではステルスマーケティングの意味や過去の事例からわかるリスクについて詳しく解説します。

ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティングとは、実際は広告であることを隠して、あたかも購入者のように体験談などの情報を発信することで購入者を増やす手法のことです。一般的には、「ステマ」と略称で言われており、やらせとして知られています。

ステルスマーケティングの効果は絶大ですが、過去の事案では、発覚した時には関わった当事者が炎上をしています。例えば、後述するペニーオークション事件では、サービスを紹介した芸能人の世間のイメージが急落し、謝罪や活動自粛に追いやられています。

ステルスマーケティングの2つの手法

ステルスマーケティングの代表的な手法では大きく分けると「口コミサイト」「影響力のある人の情報発信」の2つです。

【口コミサイト】

中立的な消費者という立場を装い、口コミサイトに良いレビューを書き込みます。もしくは、消費者が広告主から金銭を受け取り、広告であることを隠して口コミを行います。例えば、グルメサイトで評価点を上げるために、一般人に依頼し、指定の口コミを書き込んでもらう対価として金銭を支払います。

【影響力のある人の情報発信】

広告であることを表示せずに、インフルエンサーや芸能人がブログやSNSで商品のイメージアップにつながる紹介記事を作成して紹介します。実際は、利用したことのない商品やサービスも消費者の立場で紹介されています。

◆ステルスマーケティングは違法なのか


ステルスマーケティングに関する法律は、海外と日本では大きく異なります。

例えば、アメリカでは、日本の公正取引委員会と消費者庁の役割を担う連邦取引委員会(FTC)が2009年12月に「広告における推薦及び証言の利用に関するガイドライン」を公表しており、FTC法第5条で違法とされる「欺瞞的な行為又は慣行」に当たり、広告主は同法に基づく法的責任を負うという解釈指針が示されています。

イギリスでは、2008年に「不公正取引から消費者を保護するための法律」が制定されており、消費者保護の観点から違法であると規定されています。

日本では、景品表示法の優良誤認に該当します。公正取引委員会、消費者庁、および各都道府県の調査のもと、優良誤認に認定されることで、改善を求める措置命令が行われます。ただちに罰則があるわけではありませんが、措置命令に従わなかった場合は課徴金の納付を命じられることもあります。そのため、ステルスマーケティングであることを指摘されていない曖昧な広告も存在しています。

参照:公正取引委員会「米国 (United States)」
https://www.jftc.go.jp/kokusai/worldcom/alphabetic/u/america.html

参照:東京都議会「第5章 イギリスにおける消費者保護行政について 」
https://www.gikai.metro.tokyo.jp/images/pdf/oversea/2101_5.pdf

ステルスマーケティングがなくならない理由

ステルスマーケティングは、非常にハイリスクな宣伝方法であるにもかかわらず、なくなることはありません。それには、行なっているキャンペーンがステルスマーケティングであると企業側が認識していない場合もあり、また低コストで良い口コミを集めることができるなど企業側のメリットが多いからです。

◆ステルスマーケティングと認識せずに行っている場合があるから


行っているキャンペーンが意図せずにステルスマーケティングと認識されてしまうこともあります。これは、情報を発信するインフルエンサーとのすり合わせが不十分な時に発生しやすくなります。

例えば、ウォルト・ディズニー・ジャパンによる映画「アナと雪の女王2」の感想を7人の漫画家がTwitterで投稿するキャンペーンがありました。

2019年12月3日に同時に投稿され、同じハッシュタグを使っていたことから、ステルスマーケティングではないかという指摘が相継ぎました。また、これらの投稿には、PRなどの表記がありませんでした。ディズニーは、当初は「ステルスマーケティングという認識はない」と弁明していましたが、5日に謝罪文を出しています。謝罪文では「PRであることを明記してもらう予定だったが、コミュニケーション不足で抜け落ちてしまった」と説明しています。

◆低コストで効果的な宣伝ができる場合があるから


ステルスマーケティングのリスクを分かっていながら、着手してしまうことがあります。例えば、口コミサイトに口コミを書いてもらい、評価を上げることは、注目度を作ることができますし、長く集客の効果を発揮することとなります。

また、インフルエンサーなどのSNSの投稿では、PR表記がされていない投稿のほうが「大好きな人と同じものを使っている」という特別感を消費者は受けやすくなります。そして、宣伝ではないということからユーザーからも安心して購入されやすく、SNSでも、拡散もされやすくなります。

PR表記をすることで、宣伝として認識されてしまうこともあり、ステルスマーケティングを行った時よりも購入率や拡散が下がってしまいがちになります。しかし、インフルエンサーマーケティングは、コンテンツの面白さなどの内容が重要であることが成果を決定することは忘れないようにしたいです。

ステルスマーケティングが非難される理由

ステルスマーケティングは、発覚するとSNSなどで炎上しやすく、企業が謝罪に追い込まれるケースが後を絶ちません。

◆消費者を騙しているから


ステルスマーケティングは消費者の立場を偽って情報を発信した結果、売上を伸ばす方法であり、多くの消費者を騙していることになります。発覚した時には、SNSで炎上から謝罪に追い込まれるなど、企業の社会的信用を失墜させてしまうこともあります。するとその後のプロモーションに悪い影響を与えてしまい、トータルでの損失が大きくなります。

また、景品表示法(※1)に違反し、消費者庁の措置命令に従わなかったときには、「二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する」と定められています。

消費者庁のホームページなどで企業名も公開されます。

(※1)参照:消費者庁「景品表示法」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/#:~:text=景品表示法は、商品,選べる環境を守ります。

引用:不当景品類及び不当表示防止法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=337AC0000000134

◆業界全体の信用度を下げてしまうから


後述するペニーオークションや食べログで起きたステルスマーケティングの事例は、各種メディアに非常に大きく取り上げられました。その結果として、ネット業界や関わってしまった芸能人の信頼が揺らぎました。

ステルスマーケティングの事例

ステルスマーケティングが有名になったのは、多数の芸能人がPRに関わったペニーオークションとレビューに金銭的なやり取りが確認された食べログの事例です。この2つの事例を紹介します。

◆ペニーオークション


ペニーオークション(略称:ペニオク)とは、2012年に流行した入札する度に手数料が発生するインターネットオークションです。

開始金額は0円からと低額で、1回に入札できる金額も1円〜15円程度と低額に固定されており、それに対して、入札ごとの手数料が50円〜75円と高額に設定されています。これらの決済は、事前に購入したサービス専用の仮想通貨を利用します。

ペニオクの仕組みは、落札の有無に関係なく手数料を支払う仕組みです。そこで、落札単価を引き上げる自動プログラムの利用が横行しました。サービスの運営側は、手数料で荒稼ぎをし、運営者は詐欺罪などで有罪判決を受けています。

ペニオクのマーケティングに一役買ったのが、芸能人のブログです。知名度の高い多数の芸能人が自身のブログで、ペニオクで高額な商品を安価で落札した旨を紹介しました。そのブログを見たファンに、ペニオクは高価な商品も落札ができることを印象付けました。これがステルスマーケティングに該当します。関わった芸能人は警察から事情聴取され、イメージが悪化しました。その結果、テレビでも人気の高かった芸能人は活動自粛に追い込まれました。

◆食べログ


食べログは飲食店の口コミサイトとして知られており、「3.5を超える評価の店舗は優良店」と一般的に見なされることが多いでしょう。しかし、食べログでも好意的な評価を投稿してもらうことで露出と評価を上げ、その見返りに飲食店が金銭を渡すというステルスマーケティングの手法が使われていたのです。

そして、2011年12月時点でこのステルスマーケティングの手法で金銭を受け取る業者が39社いた、という事実が翌年の1月に明らかになりました。このことが大きく報道されたことで、媒体としての信用性が低下しました。特に女性でインターネット上の口コミ情報に対して好意的な印象を持っていた割合は、報道前は83.0%だったのが報道後は56.3%に低下しました。

参照:PR TIMES「それでもあなたはインターネット上の口コミ情報を信じますか!? ≪食べログ報道でどう変わった? ステマに関する意識調査:男女800名≫」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000269.000000112.html

結果的に食べログを運営していたカカクコムの株価は2012年1月以降一時的に下落しました。また2017年にも有名レビュアーが、高評価をしていた飲食店から過剰な接待を受けていたことが発覚し、炎上する騒ぎになりました。その結果、2,000件近い食べログのレビューを削除することとなり、インフルエンサー側も大きなダメージを負いました。


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ステルスマーケティングの見分け方

ステルスマーケティングは消費者を偽っている広告であるため、ひとめで見抜くことが非常に難しいです。そこで見抜く方法についても紹介したいと思います。

ステルスマーケティングは、金銭を受け取ったサービスに良い評価をすることが前提にあります。その投稿者が、他のサービスへの評価よりも過剰に良い評価をしていた時には、ステルスマーケティングの可能性があるということです。比較する際は、投稿者のIDから他の投稿を見ることも大切です。

アフィリエイトブログなどでもステルスマーケティングが確認されています。中には景品表示法違反になるような異常な効果や実在していない機能があるような記載をしているものもあります。

これらの情報を鵜呑みにせず、公式サイトを確認したりデモを使ったりするなど、正確な情報を集めることも契約前には必要です。

広告がステルスマーケティングにならないための3つの注意点

特に、インフルエンサーマーケティングではステルスマーケティングにならないようにしないと、企業のブランド毀損につながる危険性があります。発注する時には、インフルエンサーと綿密に打ち合わせを行うことも大切です。

1.広告であることを明記する

SNSやYoutubeの投稿では、広告であることを明記します。Instagramのブランドコンテンツタグの表示や「この投稿の中にはプロモーションが含まれています」などの文言を表示することで、消費者を騙す内容ではないことを伝えることが重要です。

2.発信者との関係性を表示する

情報を発信しているインフルエンサーと企業(ブランド)との関係性を明記します。匿名なものや企業との関係性が不明確な投稿に比べると、消費者にとっては信頼できる内容となります。

3.アフィリエイト広告の規制に対応する

2022年7月現在、アフィリエイト広告に関する規制が検討されており、指針が示されています。新しい指針では、ブログなどのアフィリエイト広告が表示されるページの内容が、不当表示などに該当しないように広告主が指示をする必要があります。

また、景品表示法違反のおそれがある事案が発生した時に、広告主が速やかに削除・修正をする体制を構築すること、アフィリエイターが作成したページを広告主が事前に確認すること、消費者にわかりやすいように広告であることを明記するなどが指針として示されています。

アフィリエイト広告を積極的に活用している企業は、この動きに関して注目しておく必要があるでしょう。

参照:日流ウェブ「【アフィリエイト広告新たな指針】 〈消費者庁〉広告主に事前確認求める/健全化に期待も、負担に懸念の声(2022年7月7日号)」
https://www.bci.co.jp/netkeizai/article/11006

まとめ

ステルスマーケティングは良かれと思ってやってしまうケースも見受けられます。しかし発覚することで企業のイメージが悪化するだけでなく、景品表示法の違反として措置命令に従わなければならず、ハイリスクな宣伝方法といえます。これらは、サービスの信頼性、株価、関わったインフルエンサーの活動自粛をする結果につながり、実害としてその後に影響します。

SNSを活用したインフルエンサーマーケティングなどは、強力な宣伝方法の1つには間違いありませんので、マーケティング担当者はステルスマーケティングにならないように注意しましょう。


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