試作品受容性調査:上市前の改良点把握、競合品との優劣を明確に
試作品受容性調査とは
試作品と競合品を実際に試してもらい評価を得ることで、競合品に対する優劣を確認し、 市場に出す際の改良点、課題を明らかにしたい際に用いる調査手法です。
試作品受容性調査で明らかにできること
- 競合品と比較した製品力の確認(訴求ポイントに沿った試作品の評価を確認し、競合品を上回る製品とするための課題を明らかにする)
製品力を知るためには
【試用後満足度】【使用意向】【使用意向の理由】【スイッチ意向】など
- 試作品とコンセプトの合致度の確認
合致度を知るためには
【コンセプト合致度】など
- 最適な価格設定の確認(ユーザが購買に至る価格帯を把握する)
設定を知るためには
【価格提示後の購入意向】【適正価格】など
調査設計
代表的な調査手法
ホームユーステスト(HUT)
普段の生活で利用、試飲・試食してもらえるため、よりリアルな回答を得ることができます。
会場調査(CLT)
調査員の管理の元で利用、試飲・試食してもらえるため、使い方や食品の温度などの条件を一定に揃えた評価を得ることができます。
調査対象者
特定カテゴリーの商品利用者
カテゴリーユーザーにおける、受容性を確認するため。
競合ブランド利用者
競合と比べた製品力やブランドスイッチの可能性を確認するため。
アウトプットイメージ
製品力を競合と比較する
競合と比較して、評価の差を把握します。特に、自社で訴求したいポイントで評価が高いか、競合より勝てているかに注目します。
自社試作品vs競合品の評価比較
結果の見方(例)
- 自社で訴求したいポイント「テクスチャーがよい」は、競合品を上回りました。
- しかし、総合満足度において、自社(青)が競合(グレー)を下回りました。
- また、競合(グレー)は「肌への浸透感」「べたつきのなさ」「持続性」で自社より高評価。これらが総合満足度に影響を及ぼしている可能性があり、改善を検討すべきと考えます。
試作品とコンセプトの合致度の確認
試作品を使用した後に、コンセプトを呈示し、使用感との「合致度」を確認します。「合っていない」理由から、製品とコンセプトがどう乖離しているかを明らかにし、改善点を洗い出します。
試作品の使用感とコンセプトの合致度
結果の見方(例)
- コンセプト合致度は65%。
- 20代より30代で高くなっています。
- 「合っていない」理由は、「のびが良くない」「少し硬い」であり、テクスチャーを見直す等の検討が必要です。
最適な価格設定(PSM分析)
価格感を「PSM(Price Sensitivity Measurement=価格感度測定)分析」で把握します。
- (1)上限価格→これ以上高いと買ってもらえなくなる価格
- (2)下限価格→これ以上安くすると「品質が悪い?」と疑われる価格
- (3)最適価格→高くもなく安くもない、ちょうどよいと感じる価格
- (4)妥協価格→高い、安いに評価は分かれるがこれくらいでも仕方ないと感じる価格
試作品使用後のPSM分析
結果の見方(例)
- テスト品が受容される価格帯は1,800円~3,150円、最適価格は2,100円です。
- テスト品が想定している価格2,700円は、この受容価格帯に含まれていますが、「最適価格:2,100円」より高めです。価格を少し安くするか、あるいは「少し高くても買う付加価値」の検討が必要といえます。
標準スケジュール、料金、納品物
標準スケジュール
ホームユーステスト(HUT) 約2か月
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STEP.01
- 調査企画・設計 2週間~
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STEP.02
- 対象者リクルート・調査票作成~確定 2週間~
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STEP.03
- テスト品準備・発送 1週間〜
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STEP.04
- テスト品試用 1週間〜
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STEP.05
- データ作成集計 1週間〜
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STEP.06
- 報告書作成 10日~
会場調査(CLT) 約2か月
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STEP.01
- 調査企画・設計 1週間~
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STEP.02
- 対象者リクルート・調査票作成~確定 3週間~
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STEP.03
- 実査準備・実査 1週間〜
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STEP.04
- データ作成・集計表作成 1週間〜
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STEP.05
- 報告書作成 2週間〜
標準的な料金
ホームユーステスト(HUT)
150万円~
※100s(テスト品:1商品)/Webアンケート/スクリーニング15問/本調査25問
CLT
200万円~
※100s/スクリーニング10問/本調査20問