Data Marketing データマーケティングコラム
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デジタル社会におけるビッグデータの活用方法
2018 / 09 / 13
インターネットの普及によって、世界中にはあらゆる情報が氾濫しているといっても過言ではありません。それら多種多量の情報が含まれた膨大なデータを上手に扱うことにより、ビジネスを始めとしてその他様々な分野で有効活用することができます。この記事ではデジタル社会におけるビッグデータの活用方法を検証していきます。
ビッグデータとは?
量的な面からビッグデータを捉えた場合、総務省の情報通信白書によると「典型的なデータベースソフトウエアが把握し、蓄積し、運用し、分析できる能力を超えたサイズのデータ」と説明されています。言い換えれば通常の一般的なデータ管理ソフトでは処理するのが困難なほど複雑で膨大なデータ(数十テラバイト~数ペタバイト)ということになります。大規模データを構成する様々なデータとしては以下のような種類があります。
・ソーシャルメディアデータ:SNS上で発信される利用者個人のプルフィール情報やコメントなど
・マルチメディアデータ:テキストや音声、画像など、デジタル化された多様なネット上の情報
・ウエブサイトデータ:Webブラウザで閲覧した際に自動保存される閲覧履歴やキャッシュなど
・センサーデータ:センサーが感知する情報は信号に変換されたもの
・オペレーションデータ:POSなどで管理される取引明細や販売情報など
・ログデータ:ウエブサーバーがリクエスト処理したアクセスログやエラーログデータ
・オフィスデータ:オフィスのパソコンを使って作成されるビジネス文書やEメールなど
・カスタマーデータ:顧客管理システムで管理される顧客情報
ビッグデータが持つメリット・デメリット
【メリット】・活用範囲が大きい
デジタル社会の現代では日常でふれるほとんどのものがパソコンでネットワークに繋がっていて膨大なデータの対象となります。これらのデータを抽出して分析することによってビジネス分野はもとより、IT関連、疾病予防や犯罪防止など多岐にわたって活用することができます。
・従来できなかった分析ができる
大規模なデータの分析によって、今まで難しかった新しい分析やリアルタイムの分析ができるようになったことがあげられます。
・オンラインショッピングによるデータ収集
今やオンラインで買物をするのは当たり前の時代です。各ショッピングサイトには消費者がどんな商品を注文したのかという購入履歴が蓄積しています。ビッグデータには世界中の人々がなしたオンラインショッピングの大量のデータが集積されていて、情報分析・有効活用がされています。ショッピングサイトで「この本を購入した人はこんな本も読んでいます」や「この商品を注文した人はこんな商品も見ています」など画面に表示されるのはすべてデータ分析の結果によるものです。
・医療や健康維持
身体チェックで計測した心拍、体温、血圧、発汗量などのデータが大量収集されて医療の現場や個人の健康維持に有効活用されています。
【デメリット】
・管理やバックアップが大変
集められた大量のデータの情報を処理するにはサーバー上で稼動する数百台~数千台の大規模並列化ソフトウエアが必要になってきます。情報が多くなればなるほど処理用のソフトウエアも大規模化していくことは避けられません。増加したデータのバックアップも大変です。
・プライバシー侵害
日常生活の多くの分野で利便性が活用されているビッグデータですが、一方個人のプライバシーが明らかになってしまうという懸念も生じています。デジタル社会でこれらのデータを活用するにあたり、プライバシーが侵害されるリスクをどのように回避していくかを考慮する必要があります。
これから求められるマーケティングリサーチとは
ビッグデータとマーケティングリサーチは切っても切れない関係にあります。これらのデータを使って調査を有効活用していく上で留意すべき点は以下になります。・適切なデータの抽出
データは身近のあらゆる場所にあります。それら膨大な顧客・業務・財務データなどから収集すべき適切なデータを抽出する必要があります。
・分析ソリューションの活用
ビッグデータの管理やバックアップ作業が大変な時は、信頼出来るマーケティングリサーチ企業の分析ソリューションを活用することも大切です。
・データを成果につなげる
適切なデータを収集したら、あとは分析して洞察に導きます。得られた洞察を活用して既存のマーケティング・プログラムを見直すなどして新たな成果につなげていきます。