ディシジョンツリー分析の手順とビジネスへの適用処理 | リサーチ・市場調査・マーケティング

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マーケティングコラム
2019/8/2

ディシジョンツリー分析の手順とビジネスへの適用処理

ディシジョンツリー分析の手順とビジネスへの適用処理

 ビジネスでは、顧客の動向や商品の購買データなどを分析して、今後のビジネス活動に有効な情報を採掘するデータマイニングが頻繁に使われます。データマイニングをするための分析方法にも種類がありますが、分析方法が明確で、結果に至るまでの過程も理解しやすいという点で優れているのがディシジョンツリー分析です。意思決定に必要となる情報を分析していく過程を樹形図として書き記していくという方法で、決定木分析と呼ばれることもあります。手順を正しく理解しデータ結果を活用することで、商品開発やサービスの改善などに役立てることができます。
 

ディシジョンツリー分析とは

 ある商品やサービスが販売できたかどうかというビジネス上の成否には、原因と結果があります。これら2つの間は、商品やサービスを評価して購入の可否を決めるユーザーの意思が存在しています。ユーザーが購入をする、購入しない、という意思決定をどういった過程で行ったのかを分析し、要因を突き止めることができるのがディジョンツリー分析です。

 商品を購入するか否かの意思決定においては商品の価格や有用性、顧客の性別などが判断材料の一つとなりますが、一つの要因で意思決定を行うことは少なく、多くの場合複数の要因が影響を与えています。ディシジョンツリー分析では、この要因ごとにユーザーを分割していくことができます。最終的な意思決定に至るまでの要因を分割するという手順を繰り返し行うことでデータを階層化し、それぞれの階層での傾向や規則性を導き出すという手法です。

 

特徴

 マーケティングの世界で使われるディシジョンツリー分析は、分析結果を理解するのが簡単であるという点が最大の特徴であり、よく使われる理由でもあります。意思決定までの過程を細かく可視化し、分析の根拠を明示することができるので、社内での共有が必要となる場合にも有効です。分析の妥当性などに対する評価も性格かつ素早く行うことができます。

 また、分析を行う際に一定の数値のみを対象としている分析方法とは異なり、購入金額の数値データと、性別による消費者のカテゴリーデータが混在していても分析が可能という柔軟性もあります。ディシジョンツリー分析を複数組み合わせることで、より複雑で高度な分析も可能です。複数の分析を組み合わせる方法はより分析の精度を高めることができ、このように拡張性があるのも大きな特徴です。

 

分析方法

 ディシジョンツリー分析の分析手順はシンプルです。まず意思決定に関わるデータを分割する基準を必要に応じて決定します。このとき、基準が必要以上に多すぎると、どのようなケースでも適合してしまう結果となりかねず、汎化性能が落ちてしまうことにつながるので注意が必要です。次にデータを基準に基づいて分割します。これによって生まれた複数のグループの結果をそれぞれ再度分割していきます。この手順を設定した基準を適用し終えるまで繰り返します。

 手順をゴルフ場の来場者が天候によってどう変動するかという事例に基づいて説明します。第1の基準は天候とします。晴れ、曇り、雨のいずれかで選択され、分析によって晴れの場合は必ず来場者が多いとはいえず、逆に雨の日でも予想外に来場者は多いという結果が出ました。次に、第2基準を湿度70パーセント以上と以下に分け、晴れの日のグループについて2分割します。すると湿度が70パーセント以上の場合は来場者が減少するデータが得られました。第3基準は強風で2分割します。雨の日のグループについて分割したところ、強風の時は来場者が減り、微風の時は来場者が多いというデータが得られました。このような結果が出た場合、➀晴れの日ならば必ず来場者が多いとはいえず、雨の日は必ず少ないわけではない②湿度70パーセント以上になると晴れの日でも来場者は少ない③強風で雨の日は来場者が少ない、といった分析ができます。

 

分析データの処理について

 ディシジョンツリー分析のデータ処理は、分析過程での技術的処理と、分析結果をビジネスに生かす適用処理の二つがあります。分析過程では汎化性能を低下させないようにデータを深掘りし過ぎない工程が必要で、深くなりすぎないよう分析を調整する処理を剪定といいます。分析過程での技術的処理としては、他にも、極力データを綺麗に分割するための情報利得という処理などがあります。

 マーケティングでは、こうして得た分析データ結果をビジネスに生かすことが目標であり、そのためにビジネスに分析結果を適用していきます。得られたデータを事業に適用することで顧客ニーズを正確に捉え、優良顧客の購買促進につながる商品開発に生かすことが可能です。レストラン、カフェ、遊園地などのサービス業の場合は天候情報などで来店者、来場者予測を行うこともできるなど、ビジネスモデルに適合した処理が必要となります。

 

まとめ

 ディシジョンツリー分析は作業手順が明確で理解しやすく、分析結果も容易に理解することができます。そのため、データが意味する価値を関係スタッフが共有しやすいという点がメリットとなります。経営資源を投入すべきポイントなどが明確に分かり、経営方針の決定につなげやすいという特徴もあります。正しい方法で分析を行うことで、商品開発など事業の発展への一翼を担います。
 

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