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日光との戦いがポイント ~老化の早いタイでのヘアケア&スキンケア事情~

2014 / 10 / 28

#美容 健康,#ブランディング,#消費者行動,#消費市場

日光との戦いがポイント ~老化の早いタイでのヘアケア&スキンケア事情~

常夏で一年中紫外線たっぷりの直射日光がふりそそぐタイ。日光は生命の成長を促進しますが、それは人間にとっては老化を早める、ということにもなります。実際に平均寿命は日本より10年ほど短いという統計が出ています。タイ人の中には、日本人と比較して短寿命であることの原因を食事や水質であると言う方も多くいますが、何よりも日光の多さが老化を促しているのではないかと思います。

日光の多さが老化を促進

老化が早いという自然条件のせいか、「若々しさ」に対する関心は男女とも非常に強いものがあります。男性であればなんといっても薄毛対策と白髪染め。天然ハーブの作用を期待した養毛促進剤やシャンプーは伝統医療の一つとして昔から見受けられます。街を歩けば「不自然すぎる黒髪のおじいさん」をよく見かけます。日本であれば肌色とのバランスやおしゃれ感も含めて色を選択するのですが、タイでは問答無用で真っ黒一辺倒。日本人から見るといわゆる「ズラ」のようです。これは女性も同じで、ご当地モテ髪は真っ黒真っ直ぐ、肩甲骨が隠れるほどのスーパーロング、そしてワンレングス、の三拍子がそろうこと。どちらも根柢には黒く量の多い髪というのが若さを表すという心理があるようです。

女性の場合、髪の美しさはもちろん、紫外線対策やアンチエイジング、美白やスキンケア、といった日光に負けない肌の美しさを維持するのも若々しさを表現する大事なポイントです。常夏で普段から日焼けに晒される気候の中、肌の白さやなめらかさが肉体的な美しさとして重要視されているお国柄。こういうご当地事情を背景に日系大手化粧品メーカーが何十年も前から“日本人のような美しい肌は日本製化粧品だからこそ作り上げられる。日本製を使えば日本人のようになれる”という啓蒙をうたい続けて来た成果なのでしょう、日常生活でも「日本人でしょ、肌がきれいね、どんなメーカーの何という製品を使っているの?日本製?高いの?」と頻繁に聞かれます。



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シャンプーも真っ直ぐ黒髪を強調

タイのエステ事情

日常的に自分で手入れをする化粧品の人気もさることながら、日本に比べて誰もが気軽に行っているのは、レーザーなどの機材を使った美白やシミ取り、シワの軽減としてボトックスやリポ酸の注入と言った第三者による人工的手入れです。価格はピンキリですが、就業4-5年目のOLさんの平均月収が20,000バーツ(6万円相当)程度の収入レベルで1回700~1,500バーツ程度のトリートメントをすることが一般的でしょうか。



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極々お手頃価格な街中エステ。


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在住日本人マダムも足繁く通うエステサロン


有閑マダムとなると1回20,000バーツの施術もへっちゃら!毎日手入れするよりもお金をかけて一気に手入れ、を好む方も多いようです。

この背景には「普段の手入れとして使える、お手頃価格で自分たちの気候条件にあう化粧品がない、わからない」「手入れの仕方がわからない」などが潜在的な悩みとしてあるようです。タイの女性が日本人に対して使っている化粧品ブランドを聞く際に、並行して必ずと言っていいほど続く言葉が「日本製で日本人にはきれいになる化粧品でもタイ人には効かないでしょ?」という一言。多くのタイ人は「水質が違うので日本人のようになれない、肌がきれいにならない」と言いますが、科学的分析をした水質自体は実は日本とそう変わることがないため、やはり原因の一つは日光のせいなのでは、と思います。

そうすると、多くの外資系化粧品が「○○(国や地域)で大ヒットの肌が美しくなるXX配合」をうたい文句に参入するタイ市場ですが、本当に望まれているのは「タイの気候と水質を考慮してタイ人の肌に合う◇◇配合」といううたい文句なのかもしれませんね。

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