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消費者インサイトとは?見つけ方や活用事例を紹介

2022 / 04 / 19

#コミュニケーション,#消費者行動,#気づき

消費者インサイトとは?見つけ方や活用事例を紹介

マーケティング担当者やサービス販売者であれば、常に消費者ニーズに関して頭を悩ませているのではないでしょうか。マーケティングやブランディングにおいて消費者ニーズを把握することは大切です。しかし、消費者ニーズは競合他社でも同じような情報を取得できるため、調査したからといって必ずしも差別化要素になるとは限りません。そこで重要になってくるのが、今回ご紹介する消費者インサイトです。消費者インサイトを理解しておけば消費者の深層心理の解明に役立ち、プロモーション活動の最適化へとつながります。今回はその仕組みや見つけ方、活用事例を解説します。

消費者インサイトとは

インサイトには「洞察力」や「物事を見抜く力」という意味があります。そこから現在ではマーケティング分野にも派生し、「消費者インサイト」という言葉が生まれました。

消費者インサイトとは、消費者が自分自身でも気付いていない本音や動機のことで、サービス販売者やマーケティング担当者などが洞察力を働かして見つけるものです。

よく潜在ニーズの意味と混同されますが、潜在ニーズはある程度サービスや商品に欲求があるのに対し、消費者インサイトは自身が欲求すらも把握していません。よって消費者インサイトを探るには、消費者の考えや行動を調査した上でさらに洞察が必要なのです。


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インサイトの見つけ方

消費者インサイトにはサービス販売者やマーケティング担当者の洞察が必要とはいえ、何の手がかりもなしに消費者の本音や動機を見つけることはできません。そこで、リサーチが必要になってきます。

消費者インサイトを探るには、以下のようなリサーチ方法が活用できます。

・インタビュー調査:質問への回答を通じて購買行動や購買意識を調べる
・行動観察調査:消費者と同じ環境で話を聞く、あるいは定点観測で行動の傾向を調べる
・MROC:オンラインコミュニティ内の交流や意見交換から消費者の考え方を探る
・コラージュエクササイズ:数百枚の写真からグループでコラージュを作成して潜在心象を探る

ただし、上記のリサーチによって消費者インサイトが明らかになるわけではありません。必ずしも消費者が本音を語るわけではないからです。例えばインタビュー調査などで特定の商品を購入した理由を尋ねたとしても、「パッケージを見て感覚的に選んだ」「なんとなく気になったから」と回答するケースも珍しくありません。

上記のリサーチはあくまで情報を得るきっかけであり、そこから消費者インサイトを見つけるには、サービス販売者やマーケティング担当者などが自分自身で消費者の動機を推察する必要があります。


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消費者インサイトを活用したマーケティング施策

先述した通り、消費者インサイトを見つけるには適切な情報収集と洞察が必要です。ただ、消費者インサイトを見つけるのに不慣れな人にとって、いきなり消費者の本音や動機を考えるのは簡単ではありません。

そこで、消費者インサイトを活用したマーケティング施策を考えるため、複数の企業の事例をご紹介します。

【事例1】カリフォルニア牛乳協会

カリフォルニア牛乳協会では、牛乳の消費量の落ち込みをカバーするため、消費者インサイトを調べた上で販売拡大キャンペーンを実施しました。消費者インサイトが必要になった理由としては、「脂肪分の多い牛乳を嫌う人が多いから低脂肪牛乳のキャンペーンを行う」といった表層的なイメージをもとにした施策をおこなったものの成果があまり得られなかったからです。

そこで同社では、アンケート調査と共に行動観察調査を実施。実際に牛乳を飲んでいる消費者を調査・分析した結果、クッキーと一緒に牛乳が飲まれていることが分かりました。そのインサイトをもとに「クッキーを食べるときに必要な牛乳」としてキャンペーンを打ち出した結果、キャンペーンは全米に広がり大成功をおさめています。

【事例2】日清食品

日本でも消費者インサイトを活用してマーケティングを実施する企業があります。それは「カップヌードル」でお馴染みの日清食品です。主にシニア層に向けたプロモーションで消費者インサイトが活用されました。

カップヌードルはすべての世代に人気のある商品のようにも思えますが、実は60歳以上の高齢者層への販売は低迷していました。もともとシニア層には「塩分控えめ」「低カロリー」の商品が合うイメージがあり、そのニーズに適った製品を販売していましたが、SNSの投稿を調査した結果、意外にもシニア層は豪華な食事を好んでいることが分かります。

そこで、カロリーや塩分よりもプレミアム感を前面に押し出した「カップヌードルリッチ」を開発。贅沢な味覚や香りが味わえる強みがシニア層に受け、発売7カ月で1,400万食を突破するほどのヒット作が生まれました。

まとめ

消費者インサイトとは、消費者自身が気付いていない本音や動機を指します。同じような言葉にニーズがありますが、ニーズの場合は情報収集を行えば他社でも容易に取得することができるため、差別化にはつながりません。よって収集した情報をもとにサービス販売者やマーケティング担当者が洞察を行い、消費者インサイトへと醸成することが重要です。

今回は、消費者インサイトを見つける方法としてインタビュー調査や行動観察調査などを紹介しましたが、調査すること自体が目的化しないよう注意してください。本記事でお伝えした2つの事例を参考に、消費者インサイトを活用したマーケティング施策を考えましょう。


【参考URL】
https://liskul.com/consumer-insight-18782
https://www.fujitsu.com/jp/solutions/business-technology/intelligent-data-services/digitalmarketing/column/column037.html
https://www.missiondrivenbrand.jp/entry/kaitai_insight
https://www.wowcom.co.jp/blog/775/
https://www.criteo.com/jp/blog/注目を集める消費者インサイト。事例から見える/
https://www.talkwalker.com/jp/blog/consumer-insights-will-improve-your-brand

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