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クラスター分析で見えてくるシングルソース活用の幅

2018 / 08 / 30

#アンケート調査,#リサーチ初心者

クラスター分析で見えてくるシングルソース活用の幅

マーケティングには様々な手法がありますが、ビッグデータの浸透によりクラスター分析が盛んになりました。この分析にはシングルソースが活用されます。シングルソース・データとは、一人の人を対象とした購買履歴や生活習慣、興味のある広告などの幅広いデータを指します。この記事では分析で見えてくるシングルソース活用の幅を検証していきます。

クラスター分析とは?

マーケティングにおける分析方法の中で最もよく使用されて、尚且つ最も難しい分析法の一つといわれています。クラスターとは英語で「集団」や「群れ」「集落」を意味しますが、異なるものが入り混じったグループの中から類似したものに分類するという統計手法です。最もよく活用されているということはそれだけ効果があることにほかなりません。

膨大なデータをジャンル分けする

クラスター分析は基本的な分類の基準や評価が定められていないのが特徴です。ですから単純に性別や年代のみで分類するのではなく、もっと分類の項目が多くなります。それではその膨大なデータをどのような方法でジャンル分けしたらいいのかを見てみましょう。

【グループ別の対象】
目的によって回答者を分類するのか、または回答の類似する質問項目を分類するのかを決めます。

【分類形式】
階層的方法か非階層的方法かを選びます。ビッグデータにおいてはほとんどが非階層的方法が用いられます。
・非階層クラスター分析:前もって分類するクラスターの数を決め、その塊にサンプルを分割する方法です。サンプルが膨大な数になるビッグデータ分析に使われます。
・階層クラスター分析:一番似ている組み合わせから順次クラスターにしていく方法です。近いものから順番に集めていくので前もってクラスター数を決める必要がないというメリットがあります。


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【分類の対象同士の距離(類似度)】
クラスター分析は似たもの同士を集める手法ですから、対象同士が似ていれば類似度が高くなり距離が小さいということになり、似ていなければ類似度が低く距離は大きくなります。この距離の選択は一番難しく、分析では一番遅れている分野といえます。以下の異なった距離の測定法があります。
・ユークリッド距離:平面測定でピタゴラスの定理とも呼ばれる
・標準化ユークリッド距離:各性質の差を標準化したもの
・マハラノビス距離:変数同士に相関関係があるときに用いる
・マンハッタン距離:マンハッタンのように碁盤の目に区画された道を最短で進んだ場合の距離
・チェビシェフ距離:原点を中心に正方形状に広がっていく距離
・ミンコフスキー距離:非常に離れた距離のことでユークリッド距離が一般化されたもの

【クラスターの合併方法(クラスター間の距離)】
分類する各対象がそれぞれどれほど近いかを定義します。

効果的なプロモーションへの活用

クラスター分析は現状ではパラメータの種類が多く、決まった定義や正解はありません。いずれにしてもデータを基にクラスターごとの仮説をたてて実行していく必要があります。仮説においてもシングルソース・データと併用することによってより効果的なプロモーションに活用ができます。

【クラスターと商品内容】
分析を基に顧客グループによっておすすめの商品を変えてコンバージョン率をアップさせます。

【クラスターと宣伝キャンペーン】
分析を基に顧客グループによって配信する宣伝キャンペーンの文句を変えてコンバージョン率をアップさせます。

【キャッチコピー】
同一商品のセールでも宣伝のキャッチコピーを変更して集客を最大化させるための効果を見ます。

【メール原稿】
同一商品のセールでも販促のため顧客宛配信するメールの原稿を変えます。

【ウエブページ上のアピール】
ウエブページでセール中の商品のアピールポイントを変えることでコンバージョン率を最大化させます。

【行動データの利用】
分析による顧客の行動データを基に推薦商品を合わせて客単価をアップさせます。


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マーケティングにおいて顧客をグループ化することは、グループ別に最も適したアプローチをして購買意欲をそそることが目的です。クラスター分析を有効活用することによって、顧客のニーズを汲み取り、消極的な消費者から積極的は消費者に変えていくためのプロモーションを行っていきます。

まとめ

様々な情報が氾濫する現代において、企業側は消費者にとって一番有用な情報を選んで提供する必要があります。そのためにはクラスター分析によって顧客を綿密に分類できれば、顧客の嗜好を知ることができ、購買の予測をすることも可能になります。

異なった性質のものが混在したビッグデータをクラスター分析によって活用することで、以前はできなかったグループ化ができるようになりました。しかし、いくら優れた分析でもそこから後の宣伝や販促に利用できなければ意味がありません。分析のグループ化を基に、異なったターゲットに的確なアクションを起こすことが自社のビジネスの発展と収益の向上に繋がるのだといえます。

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クラスター分析とは
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