Insight Scope インサイトスコープ
- グローバルコラム
世界最大の市場・中国の携帯事情~これなしには生活が成り立たない~
2015 / 09 / 29
中国の携帯キャリアは、中国移動(China Mobile)、中国聯通(China Unicom)、中国電信(China Telecom)の三つがあり、基本プリペイド方式で、必要な分だけチャージできます。
三大キャリアとシステム
所有率や使用状況
中国工業情報化部のデータによると、2014年末の時点で携帯普及率は実に94.5%に達したとのこと、実際筆者が中国で生活してみても体感的にこの数字はウソではなさそうで、子ども・若者からお年寄りまでほとんどの人が携帯を持っている感じです。人口13億人の95%が携帯を利用する、まさに中国は一大マーケットと言えるでしょう。では、こちらの人は携帯で何をしているのでしょうか?1:ゲーム
これは日本も同じですね。でも中国のゲームの数は半端ありません。「手机 游戏」(携帯 ゲーム)で検索すると、有料のもの・無料のものがいくらでも出てきます。乗り物の中や待ち時間、細切れの暇な時間、大概の人はゲームで暇をつぶしていて、これさえあれば何も不自由はありません。
2:タオバオ
日本でも有名なショッピングサイトです。とにかく何でも売っていて値段も安い!宅配便システムの発展に伴い、若者層を中心に「とにかく買い物はタオバオで」が主流です。携帯端末で購入すると特典が付くシステムもあり、携帯でいつでもどこでも買い物ができます。
3:その他の便利な機能
昔日本のガラケーに「おサイフ携帯」という機能がありましたが、中国はアプリを使って支払いができます。レジのところで「支付宝」(アリペイ)やWeChat等のアプリを使ってQRコードをスキャンするだけで口座引き落としができる仕組みです。この機能で携帯のプリペイド料金のチャージもできます。手軽さや割引キャンペーン等がうけて、今この支払いサービスが使用できる範囲が拡大中です。
このように、中国の人にとって携帯はもはや手放せないツールとなっています。待ち時間に、仕事中に(笑)、みな携帯が手放せません。
スマホの普及と実名登録
このような理由もあり、筆者の周りでも現在スマホがすごい勢いで普及して来ています。もう若者のほとんどはスマホに切り替えました。SIMフリーというシステムもこの買い替えを助長していると思われます。そのため街角にはスマホケース売りやフィルム張り屋があちこちにいます。そして最近のトピックはやはり「実名登録」が始まったことでしょう。プリペイド式の制度は手軽に買える代わりに、犯罪や詐欺に利用されることも多く、いわゆる「黒卡」(ブラックカード)対策として、政府が実名登録に乗り出したのです。これをしないとSIMカードが無効にされるとかで、今多くの人がショップに出向いて登録をしています。