中国大都市の女性に人気のアプリ「レッドブック」のご紹介 | リサーチ・市場調査・マーケティング

グローバルコラム
2017/9/5

中国大都市の女性に人気のアプリ「レッドブック」のご紹介

中国大都市の女性に人気のアプリ「レッドブック」のご紹介

 この数年、上海で化粧品関連の定性調査を実施した際に、普段の情報収集媒体として多く挙がってくるレッドブック(中国語名:小紅書)についてご紹介させていただきます。

 レッドブックは2013年にUGC社により誕生し、SNSであり、越境ECでもあり、口コミレビューでもあるモバイルアプリです。アプリを開くと、ユーザーが投稿した写真や動画、テキストなどのコンテンツが表示されます。広告などは一切なく、すべてがユーザーによる投稿になります。2017年6月時点、レッドブック上の毎日の投稿数は10億回に達し、越境ECでの売上も100億元(日本円:1600億円)に達する勢いで成長しているアプリです。

 アプリを開くと “フォロー” “発見” “ショッピング”の3つの機能があります。
“フォロー”では自分がフォローしている人の投稿を見ることができます。“発見”はシステムがこれまでの閲覧内容などを分析して自動的に興味のありそうな投稿を表示してくれます。“ショッピング”は越境EC機能になります。

 レッドブックは越境ECなのかSNSと呼べば良いのか区別が難しいですが、サービス当初は生粋のSNSのアプリでした。海外旅行で購入した商品や訪れた場所などをシェアするユーザーが多く、それを参考にするためのSNSでした。今では、投稿内容はショッピングだけにとどまらず、ライフスタイルに関する内容に広がっています。

 中国の消費者は商品を選択する際に、ECサイトなどのネット上の商品カスタマレビューを参考にしますが、レッドブックの良いところは、どのような人が購入しているか、人物背景や暮らしぶりも写真やコメントを通じて理解できるところです。その結果、カスタマレビューの信頼度が高く、購入に繋がりやすくなっています。SNSページ上段のタブボタンを見ると“上海” “動画” “フィットネス” “美食” “旅行” “ファッション” “化粧品” “住まい” “デジタル”などが表示されています。これらは主に投稿が多いカテゴリーだと思われます。

 

 9割が女性による投稿で、その中でも多いのはカバンや服などに関する“ファッション”、“ダイエットやエクサイズ”などの動画、高級ホテルや旅行先に関する投稿、化粧品などの内容が多く投稿されています。また、写真やテキストのほとんどにブランド名、店舗などが記載されているので、SNS上で見て、欲しくなった商品はアプリ内の越境ECのページですぐに購入できるのも非常に便利です。また、何千人ものユーザーが世界中の“良い商品”をシェアするので、さまざまな商品やサービスの情報を取得することが可能です。

 もともと、レッドブックは海外旅行でのショッピングや商品を共有する投稿が多かったため、他のBBSや口コミサイトと比べても投稿しているユーザーの所得が高く、美容・ファッション、海外旅行などに対する興味・関心が強い人が多いことが分かります。そのため、投稿されている商品やサービス、ホテルなどもハイエンドなものが非常に多くなっています。

 

 レッドブックの越境ECはオーストラリアのヘルスケアブランドBlackmoresや日本のアットコスメ、キリン堂、Panasonic、カシオなどをはじめ多くの企業と戦略的提携をしており、メーカー直営販売、代理販売などの2つのモデルにてECサイトを運営しております。商品カテゴリーとしては化粧品、マタニティー、アパレル、運動、家電、家具、ヘルスケア、食品など多岐にわたります。

 レッドブックを閲覧すれば、今中国のミドルエンド以上の女性がどのような商品・ブランドに興味があり、どのようなライフスタイルなのかを把握することができます。また、自社商品がどのような人にどのように評価されているかもわかります。
 是非、今後の中国のマーケティングに活用してみてはいかがでしょうか。

 

Cross Marketing China, Inc. CEO 郭 光栄

大阪生まれ大阪育ちの華僑4世。大学3年生の際に中国の南京に語学留学。2002年に上海で広告会社で日系企業向けの営業マネージャー担当。2007年に中国現地のパートナー及び現VOYAGEGROUPと中国で高級ホテルの予約・オークションサイトのサービスを運営。ECナビチャイナのCOOとして事業の立ち上げに携わる。2012年からCEOに就任。2014年4月よりクロスマーケティング・チャイナから営業業務を委託。2015年4月よりクロスマーケティング・チャイナのCEOに就任。

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