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- グローバルコラム
ベトナムの今がよくわかる ベトナムニュース解説
2015 / 07 / 21
文化スポーツ観光省の統計によると、1人のベトナム人が1年間に読む本は0.8冊。多くの人は書籍に手が伸びない理由を、価格が高い、質が良くない、図書館にも蔵書が非常に少ないことを挙げている。
年間0.8冊 ― 読書が嫌いなベトナム人
しかしこれらは原因の一部に過ぎず、その主たるものは、大多数の人々の、知識を得るために本を読もうという意識の低さがあると考えられる。書籍から知識を探し求めることを好む年齢であるはずの学生の多くも読書に非常に怠惰で、図書館の利用も少ない。(『Nguoi Lao Dong』2015年4月8日、p.10)
いまでは大型書店があちこちにあり、カフェを併設したり、内装に凝ったりした書店も多く、書籍の表紙イラストやデザインもオシャレなものが非常に増えました。
ベトナムで出版されている書籍には、小説でも実用書でも外国書籍を翻訳したものが多く、出版される本の約半分が翻訳物とも言われています。マンガばかりでなく、村上春樹、吉本ばなな、江國香織など、日本人作家の作品も翻訳物が多数出版され、大手オンライン書店の2013~14年のベストセラーランキングには、市川拓司の『いま、会いにゆきます』、木藤亜也の『1リットルの涙』などが上位に入りました。最近では、日本式育児本や絵本なども出版されています。
また、作品がTVドラマ化されるなど、ティーン世代を中心に人気のベストセラー作家グエン・ニャット・アイン(Nguyen Nhat Anh)の『つぶらな瞳』という作品が日本語に翻訳されています。
情報提供:
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本文転載元:
「ベトナムの今がよくわかる ベトナムニュース解説」,『月刊ベトナムスケッチ』2015年6月号(vol.184),p37,有限会社スケッチ
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