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  • グローバルコラム

インドネシアの水事情

2014 / 05 / 20

#生活 文化,#消費者行動,#消費市場

インドネシアの水事情

水事情が非常に悪い東南アジア。インドネシアもそのうちの一国で日本のように安全に水道水を飲むことは出来ません。衛生の悪い環境なので、現地の人でも飲み水は必ず買うことになります。

ミネラルウォーターの代名詞、AQUA(アクア)

インドネシアではダノン社の硬水ミネラルウォーター「AQUA(アクア)」が、私が幼い頃住んでいた時から一般的に飲まれています。最近ではボルビック、ヴィッテル、Pristine(日本トリム社の整水技術を利用した水/インドネシア在住の日本人に人気)等も売られていますが、アクアの方が断然安く、昔からインドネシア人に広く浸透しているので、レストラン、ホテル、飛行機の中でも、どこでも「アクア」と言えばアクアのミネラルウォーターが出てきます。

スーパーでは色んなサイズのアクアが売られていますが、一般的に家庭や会社で使うのは約150円程度で買えるガロンボトルです。 国や用途によってガロン(容積の単位)の定義が違いますが、インドネシアでは19リットル入りの飲み水のボトルが1ガロンを表します。

様々なウォーターサーバー

ジャカルタに赴任して最初に向かったのは家電量販店でした。そこで購入したのは各家庭に必ずあるウォーターサーバー機です。値が張るもの、簡易式のもの、通常はガロンをサーバーの上に設置するのですが格好良さを出すためにガロンが見えないように中で設置する工夫されているもの、サーバーを使用しない家庭ではポンプ式を使用、と様々なタイプを売っています。日本のSHARPからも商品が幾つか出ていました。しかし、日系メーカーのものはインドネシア人の給料からするとかなり割高です。平均月給である約2万円を上回る値段で販売されており、明らかに富裕層の人達がターゲットだと思います。

実際に私が使用しているサーバーはインドネシアメーカーの一般的なもので、サーバーの高さも多少ある、ガロンを上に設置して冷水、熱水が出てくるタイプのものを選びました。ただ、19リットル入りのガロンは大人の男性でも重く感じるのに、女性だとガロンを持ち上げる途中で落とし水浸しになる事もしばしば。そのため、ガロンのキャップを外してひっくり返した際に水が出てこないようにする部品も売られています。青いキャップをガロンの口に付けてサーバーに設置すると、真ん中にある蓋が開いてそこから水が出てくる仕組みになっています。しかし使い切りなのか、青いキャップは一度着けると外せないので、毎回取り替え時に購入するとなると費用が掛かります。実際に青いキャップを付ける人は少ないようです。


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インドネシア人によると、重いガロンを持ったせいで腰痛になったり、ぎっくり腰になる人も多いそうです。これらの人はガロンを取り替えやすい高さのサーバーを使用しているそうです。また、低所得の人達は使い勝手よりもお手頃な手動の取り付けポンプ式を使用しているそうです。実際うちのメイドさんはポンプ式を使用しています。

同じアクアを飲んでいても誰もが同じ形状のサーバーを使用しているわけではなく、その家庭のニーズによって使用しているサーバーが違うことが分かりました。ただし、今でも水道水を沸かして飲んでいる、アクアを買えない人達が多い現状も忘れてはなりません。

いつか全員の手元にミネラルウォーターが行き届いた時、ウォーターサーバーもどう変化して工夫されていくのか、そしてアクアを超える有名なミネラルウォーターブランドが果たして出てくるのか、インドネシアに生活する人の必需品であるミネラルウォーター、ウォーターサーバー商戦にこれからも目が離せません。

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