ジャカルタ女性のビューティーケア事情 | リサーチ・市場調査・マーケティング

グローバルコラム
2015/8/4

ジャカルタ女性のビューティーケア事情

ジャカルタ女性のビューティーケア事情

急激に伸びているハラル商品プラットフォーム

 2億5千万人の人口のうち、イスラム教徒が約90%を占めるインドネシア。今後も人口の増加が見込まれるインドネシアマーケットは、各国の様々な企業が注目しており、特に新しい商品・サービスのローンチの際に必ず出てくるのがハラル認証(※1)についてのトピックです。
 食品、飲料、各種サービス…様々なカテゴリーで、ハラル関連商品のプラットフォームはいま、急激に伸びていると言えます。
 今日はその中でもイスラム教の女性が美容関連のアイテムやサービスについてどのような意識を持っているか、ご紹介をしたいと思います。

(※1)ハラル認証・・・イスラム法において合法と認証されていること

ハラル認証のある人気ブランド

 そのパイオニアにあたるのが、ハラル化粧品ブランドのWardah(ワルダー)というブランドです。1999年にハラル認証を取得したWardahは、国内の化粧品としては初のハラル認証であり、今では国内大手化粧品ブランドの一つです。ブランドのWebサイトのモデルの女性も、ヒジャブ(※2)をまとった女性を起用し、そのスキンケア化粧品・メイクアップ化粧品・パーソナルプロダクツは、幅広い年齢の女性に愛用されています。
 また、Inglot社(イングロット社)が発売したハラル用のマニキュアも有名です。イスラム教では、1日5回の祈りの前に顔と手を水で清める必要があり、水をはじいてしまうマニキュアを使えるのは「不浄の期間」の生理中や出産後だけにしている方が多いようですが、Inglotが発売したマニキュアにはコンタクトレンズ用のポリマーが使われており、酸素と水分を通すことができるため、お祈り中も使える、というところが人気の秘密のようです。
 このような話を聞くと、やはり宗教的な理由でハラル商品を買っている人が多いという印象がありますが、実際にイスラム教の女性にお話を聞くと、ハラル認証商品を選んでいる理由は、必ずしも宗教的理由だけではないようです。

(※2)アラビア語で「覆うもの」を意味する言葉。イスラムが主な宗教となっている中東を始めとする諸国では一般的な女性の服装

ハラルマークは【less chemical, not harmful】の証

 あるジャカルタ在住のイスラム教女性数名に、利用している美容サービスについて聞いてみると、スキンケア商品や食べ物などのハラル認証マークを気にする理由は、「不純物が入っていない、肌(身体)に優しい商品を選びたいから」ということでした。
 きちんとした商品を選ばなければ、肌に有害なもの・不純物がまじった商品を選んでしまい、自分の美容・健康に悪い影響があることを普段強く意識しているようでした。そのため、新しい化粧品を購入する際は、まずは品揃えの多いショッピングモールなどに行き、ハラルマークを確認することにより【less chemical, not harmful】な商品だという安心感を持って商品を買えるようです。

 また、ハラルマークがあっても、店頭に多くの商品が並んでいたり、どの商品を買えば良いのか分からないときは、PathやWhatsappなどのグループチャットで友達に聞いたり、母親に聞いたりして、「肌に安全な商品」の情報を探す、ということでした。
 彼女らが美容関連の商品・サービスを選択するにあたって、「安全・安心」がキーワードであること、そして商品の信頼性だけではなく、口コミやSNSからの情報も含めて検討しているということが言えそうです。

Cross Marketing Asia Pte. Ltd. アカウントスーパーバイザー 堀川 なつ美

獨協大学外国語学部を卒業後、WEBポータルサイト運営会社へ入社。在日外国人向けのサポートコミュニティや中国人向けの日本情報サイトの立ち上げに携わる。
2011年にクロス・マーケティングに入社後は、各種メディアやエンタメサービス中心にマーケティングリサーチの営業に従事。
2015年1月末よりシンガポールに設立したクロス・マーケティングアジアへ赴任。シンガポールを中心に、東南アジア全域のリサーチに携わる。 

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