デジタルマーケティングコラム

DX・デジタルマーケティングにおける、日本の現状と今後の課題

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現在、日本企業のDXやデジタルマーケティングの取り組みはどのようになっているのでしょうか。企業としては、今後の戦略を考える上で現状を理解しておきたいものです。そこで今回は、日本におけるDXとデジタルマーケティングの現状を洗い出した後、今後の課題と対策について解説を行います。

DXにおける日本の現状

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術によって新たなビジネスモデルや価値を生み出し、デジタル時代に最適な組織体制をつくる取り組みです。2004年、スウェーデンのウメオ大学に所属するエリック・ストルターマン氏によって提唱されました。

日本企業でDXの導入が広がったのは2018年9月。経済産業省による「DXレポート」の公開で、老朽化や複雑化した既存システムの問題点が取り上げられたことで普及が進みました。その後、複数の企業でDXへの投資が行われましたが、ビジネスを大きく変革するまでには至っていないのが現状です。

経済産業省が2020年に実施した「DX推進指標自己診断結果」によると、DXの「部門横断的~持続的実施」を行っている企業は全体のわずか5%。残りの95%は「未着手~一部部門での実施」と答え、日本企業のDX推進はまだ始まったばかりの段階だと考えられます。
参考:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation_kasoku/pdf/20201228_3.pdf


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デジタルマーケティングにおける日本の現状

デジタルマーケティングとは、パソコンやスマートフォンといったあらゆるデジタルデバイスを活用してマーケティングを実施する取り組みです。現在はSNSや動画共有サービスといった新たなチャネルの他、スマートフォンやタブレットなどの複数のデバイスが登場した結果、デジタルマーケティングの戦略性は複雑化しています。

そのような中、日本では人材やリソース、予算の不足などによってデジタルマーケティング推進への遅れが目立ちます。CE(カスタマーエンゲージメント)プラットフォームを提供するReproの調査によると、「お勤め先のデジタルマーケティングに関する課題は何ですか?」という設問に対し、59.4%の方が「ノウハウ不足」を、59.1%の方が「人材不足」が原因だと回答しました。また、「予算の不足」と答えた割合も38.6%に昇っています。
参考:https://repro.io/books/web-marketing-Research2021/


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DXにおける今後の課題

DXにおける今後の課題として、日本企業は今後「2025年の崖」に直面するリスクがあると言われています。2025年の崖とは、経済産業省から2018年9月に公開された「DXレポート」にて指摘される、DXの課題を克服できないと2025年以降に年間最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるというものです。

社会的にデジタル技術の必要性が高まると共に、多くの経営者は将来の成長のため、DXの重要性を理解し始めています。しかし、事業部門ごとに構築された旧来のシステムやブラックボックスとなりつつある複雑なデータベースなどが足かせとなっています。

日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の「企業IT動向調査2019」によると、基幹系システムを導入してから21年以上が経過する企業は全体の22.3%。2025年の崖問題が現実になった場合、この数値が60%近くにまで上昇する予測が出ています。
参考:https://juas.or.jp/cms/media/2017/02/it19_ppt.pdf

企業としては今後、ブラックボックス化を解消するためにシステムの最適化を行う他、レガシーシステムと呼ばれる古いプログラムを活用した既存システムからの脱却などの対策が必要になってくるでしょう。

デジタルマーケティングにおける今後の課題

デジタルマーケティングの今後の課題としては、多様な業界から参入企業が増えることが考えられます。そのため、自社だけでデジタルマーケティングを実施するよりも、広告業とアプリ開発会社、リサーチ企業の協力といった業界を超えたアライアンスの取り組みが必須です。

また、SNSやWeb広告、メールマガジンといった流入元の多様化も新たな課題になる可能性があります。そのためにも、オムニチャネル戦略の構築やワンストップソリューションサービスの開発といった取り組みが求められるでしょう。さらに各チャネルで最適なUX(ユーザーエクスペリエンス)を提供するため、顧客体験マネジメントの比重増大に対処できるプロジェクトチームの構築や、人材の確保に関しても考慮することが大切です。

まとめ

チャネルやデバイスの多様化、異業種からのデジタル参入などにより、企業はあらゆる方向性からのアプローチが必要になってきました。そのため、自社および競合他社のDXやデジタルマーケティングの取り組みに対する現状を洗い出し、事前に課題や対応策を考えておきましょう。

DXの場合は旧システムの見直しや最適化、デジタルマーケティングの場合は幅広いアライアンスの活用やオムニチャネル戦略の構築といった対策からスタートしてみてください。人材育成や業務体制の見直しといった組織改革も踏まえた上で、迅速な取り組みが求められるでしょう。


【参考URL】
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html
https://www.noc-net.co.jp/blog/2021/04/column_445/
https://www.fujitsu.com/downloads/JP/microsite/fujitsutransformationnews/journal-archives/pdf/2020-04-17-01.pdf
https://fce-pat.co.jp/magazine/1275/
https://www.customer-data-cloud.com/blog/digital-marketing-2019.html
https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/1503/12/news033.html

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