マーケティングリサーチ用語

ニーズとは?│ウォンツ・シーズとの違いや分析・活用法を解説

ニーズとは、人が生活や仕事の中で感じる「理想と現実のギャップ」から生まれる欲求や必要性を指します。これは、顧客が自覚している顕在ニーズと、自覚していない潜在ニーズに分けられます。
マーケティングにおいては、ニーズは「目的」として位置づけられ、対になる概念として「ウォンツ=手段」があります。たとえば「傘が欲しい」というウォンツの背後には、「雨に濡れずに移動したい」というニーズが存在するイメージです。
製品やサービスは、このようなニーズに応じて価値を提供することで顧客の問題を解決し、満足を生み出します。したがって、顧客のニーズを正確に把握し、顕在的・潜在的な解決策を提示することが、企業の成功に不可欠ということです。

 

マーケティングの成否を分ける「本質的なニーズ」の捉え方

マーケティングの実務において最も重要なのは、表面的な言葉の裏にある「本質的なニーズ」をどこまで具体化できるかという点です。生活者が口にする「これが欲しい」という要望は、多くの場合、ニーズを満たすためのウォンツ(手段)に過ぎません。

例えば、「新しい掃除機が欲しい」というウォンツの背景には、「家を清潔に保ち、家族の健康を守りたい」というニーズがあるかもしれませんし、「掃除の時間を短縮して、自分の自由時間を増やしたい」というニーズがあるかもしれません。この"目的"の違いを正確に捉えてこそ、生活者の心に響く本当の提案が可能になります。

自社の強み(シーズ)を「生活者の価値」に翻訳する

商品開発の現場では、自社が持つ優れた技術や素材(シーズ)をどう活かすかという課題も多く見られます。しかし、技術スペックをアピールするだけでは、生活者の購買意欲を刺激することは困難です。重要なのは、そのシーズが生活者のどのようなニーズを充足し、どのような「理想の状態」を実現できるのかを定義することです。

クロス・マーケティングでは、自社の技術がどのような市場ニーズと合致するかを多角的に検証するSeeds-Needs Bridgeを提供しています。独りよがりな開発に陥ることなく、自社の強みを「生活者にとっての価値」へと正しく翻訳し、売れる商品アイデアの構築を支援いたします。

潜在的なニーズから「次世代のコンセプト」を創出する

競合他社に差をつけるヒット商品を生み出すためには、生活者自身もまだ気づいていない「潜在ニーズ」に光を当てることが不可欠です。すでに顕在化している不満に応えるだけでは、同質化の波に飲まれてしまい、価格競争に巻き込まれるリスクがあるためです。

こうした本質的なニーズを捉え、次世代の市場を牽引する商品コンセプトを共創するのが、コンサルティングサービスConcept Discoveryです。生活者の行動や価値観を深く分析することで、「未来の生活者が何を求め、どのような体験を理想とするのか」を導き出し、納得感のあるコンセプト立案をサポートいたします。

ニーズの深掘りを実現するリサーチのアプローチ

精度の高いニーズ分析を行うためには、定量的な調査で市場のボリュームを把握するだけでなく、定性的な調査で「行動の背景」を深掘りすることが求められます。

「なぜその商品を選んだのか」「その時の気分はどうだったか」といった一歩踏み込んだ問いかけを繰り返すことで、データ上の数字が「血の通った生活者のニーズ」として浮かび上がってきます。

クロス・マーケティングでは、国内最大級のパネルを活用したネットリサーチから、対面でのインタビュー調査まで、ニーズの解像度を極限まで高めるための最適な手法をご提案いたします。

まとめ:ニーズを起点に「選ばれる理由」を築く

ニーズは、あらゆるビジネス活動の出発点であり、全ての施策の根拠となるものです。

  • 「何が欲しいか(ウォンツ)」の奥にある「どうなりたいか(ニーズ)」を突く
  • 自社の強み(シーズ)を、生活者視点の「ニーズ」へと適切に翻訳する
  • 潜在ニーズを発見し、未充足の市場に向けた新しいコンセプトを提示する

これらを丁寧に積み重ねることで、一時的な流行で終わらない、持続的なブランド価値を築くことが可能になります。

クロス・マーケティングでは、確かなリサーチ力と専門的な分析アプローチで、貴社の新価値創造をトータルでサポートいたします。

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執筆・監修:宮寺 一樹

株式会社クロス・マーケティンググループ Webマーケティング推進室 室長
一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)ウェブ・メルマガ分科会 委員長

リサーチ業界で20年以上のキャリアを持ち、WebデザインやWebマーケティングの黎明期から一貫してデジタル領域の戦略立案に従事。現在はクロス・マーケティンググループにて自社のマーケティングを統括する傍ら、一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)のウェブ・メルマガ分科会 委員長を兼任し、業界標準の情報発信をリードしています。Webマーケティングとリサーチ、その両面を深く知る専門家として、実務に即した知見を提供しています。

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