朝日新聞は、いかにして「新規事業の壁」を乗り越えたか〜新規事業コンセプト開発が成功した3つの理由〜

多くの企業にとって、既存事業の強みを活かしつつ、全く新しいビジネスを立ち上げることは、極めて難易度の高い挑戦です。
朝日新聞社では、複数の部署から選抜されたメンバーで新規事業部を立ち上げ、まさにその挑戦に臨みました。当初は200近いアイデアがありながらも、具体的な事業イメージを描けずにいたチームが、いかにして確かな方向性を見出したのでしょうか。
その成功の裏には、私たちの支援させていただいたポイントを含む、大きく3つの理由がありました。
理由1:「客観的な視点」で自社の“本当の強み”を再発見したこと
成功の第一の鍵は、社内の常識を一旦脇に置き、第三者の視点を取り入れて自社の価値を再定義した点にあります。プロジェクト当初、チームは自社の強みを認識してはいたものの、それをどう事業に活かすのかを深く言語化できずにいました。
安藤様:「社内のメンバーだけで情報収集をしていたので視野が狭くなっていました。朝日新聞らしさや強みを第三者目線で伝えてもらうことは、とても参考になりました。」
弊社の支援ポイント①
「強みの再定義」を促す、ワークショップの設計とファシリテーション
私たちは、単に外部から意見を述べるのではなく、チーム自身が強みを再発見できる「場」と「プロセス」を設計しました。具体的には、集まった情報を精査し、事業の「棚卸し」を行うワークショップを実施。経験豊富なリサーチャーやクリエイターが加わり、「なぜ?なぜ?」と本質を深掘りする問いを投げかけることで、議論を活性化させました。これにより、チームは自社の歴史や信頼性といった資産が、現代の社会ニーズとどう結びつくのかを具体的に理解し、事業の核を確立できたのです。
理由2:「対話」を通じて、多様なメンバーを“一つのチーム”にしたこと
第二に、単なるアイデア出しに終わらず、プロジェクトの過程そのものを「チームビルディングの機会」として捉えた点が挙げられます。このチームは、記者や営業など、多様なメンバーで構成されていました。
安藤様:「メンバー間で『あの人はこんな考えの持ち主だったんだ』という気づきがあったことも収穫でした。プロジェクトを通じてお互いの理解が深まったし、チームになってきたなと感じました。」
弊社の支援ポイント②
事業ゴールとチームビルディングを同時に実現する「共創の場」の提供
私たちは、新規事業創出というゴールだけでなく、チームとしての一体感を醸成することもプロジェクトの重要な目的と捉えました。ワークショップでは、私たちが中立的なファシリテーターとして議論を導くことで、部署や役職の垣根を越えたフラットな意見交換を促進。これにより、当初はバラバラだった個人の集まりが、同じ方向を向いて進む「一つのチーム」へと変貌を遂げるプロセスを支援しました。
理由3:調査を“報告書”で終わらせない、本質を突く「共創パートナー」がいたこと
最後の理由は、調査会社を単なるデータ提供者ではなく、共に事業を創る「共創パートナー」として選んでいただけたことにあります。朝日新聞社様が求めていたのは、綺麗なデータや報告書ではありませんでした。
安藤様: 「一緒に考えを出し合い、『そこは違うのではないか』など忖度のない意見を言ってくれる貴社と、チームで取り組みたいと感じたのも決め手でした。」
【弊社の支援ポイント③】
「忖度のない意見」で本質に迫る、伴走者としてのスタンス
私たちは、お客様の「御用聞き」になるのではなく、事業を成功に導くために本質的な議論を交わす「伴走者」であることを信条としています。梅田様が「調査会社は調査してデータを上げるという固定概念があったが、他社とは違うと思った」と語ってくださったように、チームの一員としてプロジェクトに深くコミットし、時には厳しい指摘も辞さずに議論を重ねました。この関係性があったからこそ、より本質的な顧客視点への転換が実現できたと考えています。
おわりに
朝日新聞社の新規事業創出の成功は、私たちの支援が、以下の3つの価値を提供できた結果だと考えています。
- 強みを再定義するための「客観的な視点とプロセス」
- チームを一つにするための「共創の場とファシリテーション」
- 本質にたどり着くための「忖度のない意見を交わせるパートナーシップ」
私たちはこれからも、単なる調査やコンサルティングに留まらず、お客様と共に未来を創造する「伴走者」であり続けます。
