若年層の情報収集では「SNS検索」が主流!メリットや理由、各SNSの特徴も解説
公開日:
近年、若年層を中心に情報収集の方法が大きく変化しています。従来は、検索エンジンが主流でしたが、SNSを活用した「SNS検索」が主流になりつつあります。リアルタイム性に優れ、ユーザーの本音が集まるSNSは、マーケティング施策においても重要な情報源です。今回は、若年層の情報収集行動の実態やSNS検索が支持される理由、各SNSの特徴について解説します。
情報収集の現状
スマートフォンやSNSの普及により、情報収集の方法は大きく変化しています。特に若年層は、SNS検索を通じてリアルタイムで最新情報を得るのが一般的です。ここでは、現在の情報収集行動の実態とSNS検索の特徴についてみていきましょう。
情報収集は「インターネットから」が多数
現在、多くの方が情報収集の手段としてインターネットを活用しています。総務省の「令和6年版 情報通信白書」によると、特に若年層にその傾向が強くみられます。世の中のできごとや動きをいち早く知る手段として、10代〜30代はインターネットを選ぶ割合がもっとも高いのです。

また、オンラインで最新情報を得る方法としては、「ニュースサイト・アプリ」がもっとも多く、次いでSNSが続いています。SNSは、検索結果やテレビ・新聞などの無償サービスよりも多く利用されている状況です。

出典:総務省「令和6年版 情報通信白書 デジタルサービスの活用状況」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd21b130.html
また、年齢別のSNS利用状況をみると、13〜39歳のほとんどがSNSを利用しています。特に10代・20代では9割以上がSNSを活用しており、SNSの浸透度の高さがうかがえるでしょう。

このように、若年層の情報収集においてインターネット、特にSNSが重要な役割を果たしていることがわかります。
出典:総務省「令和6年版 情報通信白書 データ集」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/datashu.html
若年層に支持される「SNS検索」とは
SNS検索とは、InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどのSNS内でキーワードを入力し、投稿や動画から情報を探す方法です。リアルタイムで更新されるユーザーの声や最新トレンドを手軽に収集できます。
検索エンジンでは得にくい「今どきのリアル」な情報がみつかることから、特に若年層を中心に支持を集めています。ただし、SNS検索だけに頼るのではなく、検索エンジンとの併用が多いのも特徴です。公式情報を検索エンジンで確認し、SNSで実際の口コミや最新情報を探すといった使い分けをする方もいます。
SNSで情報収集するメリット
SNS検索が若年層に広がっている背景には、SNSならではの強みがあります。検索エンジンでは得にくいリアルな口コミや最新トレンドをスピーディーに探せることが大きな魅力です。ここでは、SNSで情報収集する主なメリットを紹介します。
リアルタイムで検索できる
SNS検索の大きなメリットは、情報がリアルタイムで更新されている点です。ニュースや話題のトレンド情報などを、タイムリーにチェックできるのはSNSならではの強みといえるでしょう。
検索エンジンでは反映に時間がかかることもありますが、SNSならユーザーが投稿した最新の口コミや感想がすぐに表示されます。今まさに話題になっている情報や世の中の動きを素早くキャッチすることができるのです。
本音がわかる
Web検索ではSEO対策された記事や広告が上位に表示されやすく、企業発信の情報が多くなりがちです。
一方で、SNSは一般ユーザーが実体験や感想を投稿しているため、飾らない本音に触れられるのです。実際に商品やサービスを利用した方のリアルな評価や口コミが集まっていることから、信頼性の高い情報収集手段として活用されています。
継続的に情報を入手できる
SNSは、一度情報を検索するだけでなく、アカウントをフォローすることで継続的に情報を得られる点も大きなメリットです。
自分の興味や関心に合ったユーザーや企業アカウントをフォローしておけば、最新の情報が自動的にタイムラインに流れてきます。SNS検索は情報収集のきっかけにとどまらず、効率的に情報のアップデートができる手段として活用されています。

若年層の間ではSNS検索が当たり前な理由
若年層がSNSで情報を検索するのは、単なる流行ではありません。リアルで信頼できる情報を効率良く得たいというニーズに、SNS検索はマッチしているからです。ここでは、SNS検索が普及している背景を解説します。
広告よりリアルだから
若年層は、広告を避けたいと考える傾向が強まっています。検索エンジンでは広告や企業が発信する情報が上位に表示されることが多いのに対し、SNSでは一般ユーザーのリアルな口コミに触れられる点が支持されています。
また、インフルエンサーが紹介する商品やサービスは、実際の使用感や個人の意見が反映されているため、広告よりも信頼される傾向があります。こうした理由から、SNS検索はリアルな情報収集手段として定着しています。
タイパが良いから
若年層がSNS検索を活用する理由のひとつに、タイパ(タイムパフォーマンス=時間効率)の良さがあります。忙しい日常のなかで、必要な情報を短時間で手に入れたいというニーズは年々高まっています。
SNS検索なら、検索エンジンのように複数のサイトを開いて比較する手間がなく、投稿や動画から直感的に知りたい情報を得ることが可能です。また、今SNS上でどのワードが多く検索・投稿されているかが可視化されている場合も多く、流行やトレンドチェックにも役立つ点が評価されています。
そのほか、SNS検索の増加理由やマーケティングへの活用方法については、こちらの記事も参考にしてください。
「SNS検索が主流になる?増加理由とマーケティングに活用する方法とは」

【種類別】情報収集に用いられるSNS
SNS検索を活用する上では、それぞれのプラットフォームの特徴を理解し、目的に応じて使い分けるのが重要です。SNSごとに得意とする情報や利用シーンが異なるため、マーケティング施策を行う際にも、それぞれの強みを押さえておく必要があります。ここでは、代表的なSNSの特徴と情報収集に適したジャンルを紹介します。
| SNS | 特徴 | 情報収集に適したジャンル |
|---|---|---|
| 写真や動画などのビジュアル投稿が中心。感度の高い情報やオシャレなライフスタイル発信が多い。 | 美容、ファッション、グルメ、インテリアなど | |
| X | リアルタイム性に優れ、短文投稿で情報が広がりやすい。最新ニュースやイベント情報を素早くキャッチできる。 | ニュース、イベント情報、「推し活」など |
| YouTube | 動画による詳しい解説やレビューが多く、幅広い情報が得られる。専門知識やノウハウの学習にも活用される。 | ビジネス、美容、ガジェット、ライフスタイルなど |
| TikTok | ショート動画が中心で、トレンド情報の発信力が高い。話題の商品やサービスが「TikTok売れ」することも。 | 食品、化粧品、雑貨、流行チェックなど |
SNS
特徴
情報収集に適したジャンル
SNS
特徴
情報収集に適したジャンル
SNS
特徴
情報収集に適したジャンル
SNS
特徴
情報収集に適したジャンル
SNSはそれぞれ特性が異なるため、ユーザーが求める情報や活用目的によって使い分けられています。例えば、ビジュアル重視の情報はInstagramが最適であり、速報性が求められる情報はXが有効です。
また、じっくりとした情報収集や学習にはYouTube、最新トレンドや話題の商品をチェックするにはTikTokが活用されています。マーケティング施策を行う際は、ターゲットの行動特性に合わせて適切なSNSを選定するのがポイントです。
まとめ
若年層の情報収集行動は、従来の検索エンジンからSNS検索へと大きく変化しています。SNSはリアルタイム性や本音の情報に触れやすいことが特徴で、効率的に最新情報やトレンドを知りたい若年層のニーズにマッチしているのです。また、InstagramやX、YouTube、TikTokなど、SNSごとに強みや利用シーンが異なります。自社のターゲットに合ったプラットフォームを見極め、情報発信やマーケティングに活用することは、今の時代には欠かせない取り組みだといえるでしょう。
関連ページ
