「トラッキングを許可」とは?強まる規制に対応するマーケティング手法も解説
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トラッキングの仕組みと許可・拒否の影響
ユーザーが自身で設定・コントロールする方法や、許可・拒否によって生じるそれぞれのメリットとデメリットを理解できます。
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プラットフォーマーによる規制強化の動向と影響
各プラットフォーマーによるブラウザ・アプリでの無効化制限や方針転換など、広告配信や効果計測に及ぶ影響を把握できます。
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ポストCookie時代に対応する3つのマーケティング手法
サードパーティCookieに依存しない自社データの整備や文脈に沿ったターゲティングなど、今後企業がシフトすべき対応策が分かります。
【あわせて読みたい】 トラッキングの基本的な仕組みや計測方法について詳しく知りたい方は「マーケティングのトラッキングとは?仕組みや計測方法を徹底解説」をご覧ください。また、規制の影響を受けにくい自社データの収集や活用手法に関心のある方は「ファーストパーティデータとは?重要性や収集方法、活用のコツも解説」もおすすめです。
スマートフォンやPCを使っていると、「トラッキングを許可しますか?」というメッセージを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。トラッキングはデジタルマーケティングの根幹を支える重要な技術ですが、プライバシー保護の観点から規制が強まっています。今回は、トラッキングの仕組みから許可・拒否の違い、規制強化の背景、そして規制に対応するマーケティング手法まで詳しく解説します。
ファーストパーティデータなど、保有するデータをマーケティングにどう活用するか、ご相談いただけます。
デジタルマーケティングにおける「トラッキング」とは?
トラッキングとは、インターネット上のユーザーの行動を追跡し、データを収集・分析する手法のことです。
Webサイトの閲覧履歴・検索キーワード・製品やサービスページの閲覧・購買行動・資料請求といった情報が対象となります。収集されたデータはユーザーの興味や行動パターンを理解するために活用され、より効果的なマーケティング戦略の立案に役立てられています。
関連記事:「マーケティングのトラッキングとは?仕組みや計測方法を徹底解説」

トラッキングの許可・拒否とは?
トラッキングは、ユーザー自身が許可するかどうかを選択することができます。許可と拒否それぞれに、どのような影響があるのか、詳しくみていきましょう。
トラッキングは設定でコントロールできる
ユーザー側は、ブラウザやデバイスの設定からトラッキングの許可・拒否を自分でコントロールできます。Cookieによるトラッキングを拒否したい場合は、SafariやGoogle ChromeなどのWebブラウザの設定から無効化することが可能です。スマートフォンの場合、iPhoneであれば「設定」の「プライバシーとセキュリティ」からアプリのトラッキングを一括で拒否することもできます。
ユーザーがトラッキングを許可するメリット・デメリット
トラッキングを許可した場合、ユーザーには以前の検索キーワードや閲覧サイト・位置情報などをもとに、関心に合った広告が表示されるようになります。自分の興味に沿った情報を効率良く入手できるというメリットがある一方で、過去の行動履歴が収集・利用されることへの「プライバシーへの懸念」や「不快感」を感じるユーザーも少なくありません。
ユーザーがトラッキングを拒否するメリット・デメリット
トラッキングを拒否すると、過去の利用履歴をサイト側に知られなくなり、プライバシーの保護や個人情報漏洩リスクの低減につながるメリットがあります。一方、表示される広告がユーザーの興味・関心とかけ離れたものになりやすく、有益な情報に出会う機会が減る可能性があります。企業側にとっても、データが取得できなければターゲティング精度が低下するという課題が生じます。

強まるトラッキング規制
近年、インターネット上のユーザーのプライバシー保護を求める潮流が世界中で急速に広まっています。主な規制内容と企業への影響を解説します。
主な規制内容
AppleやGoogleをはじめとしたプラットフォーマーがブラウザ・デバイスによる規制を推進しています。各社の主な取り組みを紹介します。
1.Appleの取り組み
・ ブラウザ(ITP)
Apple OS上のブラウザでは、サードパーティCookie(他社ドメインから発行されるCookie)が即時無効化されます。また、ファーストパーティCookie(訪問中サイトから発行されるCookie)も最短24時間〜7日間で無効化されるなど、厳しい制限が設けられています。
・ アプリ(ATT)
iOS14.5以降、アプリが広告識別子(IDFA)を取得する際、ユーザーから明示的な同意を得ることが義務化されました。これにより、同意を拒否される確率が上がり、データ収集が難しくなっています。
2.Googleの取り組み
Chromeなどのブラウザにおいて、当初は2025年ごろを目処にサードパーティCookieの廃止を予定していました。しかし2024年7月に方針を転換し、サードパーティCookieの廃止撤回を発表しています。なお、Appleとは異なり、アプリにおけるトラッキング防止には着手していません。
規制強化による企業への影響
従来のサードパーティCookieやIDFAに依存した手法を続けている場合、「広告配信」と「効果計測」の2つの領域で大きな影響を受けます。
1. 広告配信への影響
ターゲティング可能なIDの総量が減ることで、全体的にターゲット広告の表示回数(インプレッション)が減少することが予測されます。
具体的には、以下のような影響が見込まれます。
・行動ターゲティング
サードパーティCookieをマッチングキーとするDSPやアドネットワーク(GDNやYahoo!ディスプレイ広告など)での配信量が減少します。
・サイトリターゲティング
サイトに設置したタグから発行されるサードパーティCookieに依存しているため、ほぼすべてのメディアで配信量が減少します。
・ アプリエンゲージメント広告(iOS限定)
IDFAの取得制限により、企業が得られる情報が減り、配信量が低下します。
2. 効果計測への影響
サードパーティCookieやIDFAへの依存度が高い計測手法ほど、正確なデータ取得が困難になります。特にコンバージョン計測やビュースルー計測は、あらゆるメディアにまたがって影響を受ける点に注意が必要です。
具体的には、以下のような影響が見込まれます。
・コンバージョン計測
コンバージョン地点のタグから生成されるサードパーティCookieに依存しているため、あらゆるメディアで計測が難しくなります。
・ビュースルー計測
「広告を見たがクリックせず、後から自然流入や検索で訪問したユーザー」を計測する手法ですが、広告閲覧の判別にサードパーティCookieが必要なため、今回の規制によって原則不可能になると考えられています。
・アプリインストール計測(iOS限定)
広告識別子(IDFA)の利用が許諾制になったことで、計測できる絶対数が大きく低下します。

トラッキング規制への対応策
サードパーティCookieの規制が強まる「ポストCookie時代」において、マーケターはどのような手法で対応していけば良いでしょうか。主な3つの対応策をみていきましょう。
ウォールドガーデン
ウォールドガーデン(壁に囲まれた庭)とは、Google・Meta・Amazon・Xなど、多くのユーザーを抱えIDに紐づいたサービスを展開する大手プラットフォーマーを指します。クローズドプラットフォームとも呼ばれます。
これらのプラットフォーマーはユーザーを自社サービス内に留まらせ、広告配信データの外部提供を制限する戦略をとっています。一種のデータクリーンルームとして機能し、個人を特定することなくセキュリティを確保した状態で、自社および関連企業が保有するデータを掛け合わせて分析することが可能です。
コンテキストターゲティング
コンテキストターゲティングとは、ユーザーが訪れたWebページの記事内容・キーワード・画像などをAIが解析し、その文脈(コンテキスト)に沿った広告を表示する手法です。個人の行動履歴に依存しないため、プライバシー規制に対応しやすい手法として注目されています。
関連性の高いコンテンツページにのみ広告が表示されるため、ユーザーの広告疲れを防止できるメリットがある一方、配信頻度が限定されることや潜在顧客への訴求が困難になるという課題もあります。
ファーストパーティデータの活用
ファーストパーティデータとは、企業が顧客から許可を得た上で独自に保有する顧客情報・購買行動の履歴・サイトのアクセスログなどのデータです。サードパーティCookieに依存しない自社データであるため、規制の影響を受けにくく信頼性が高い点が特長です。
サイト登録情報だけでなく、SNSでのやり取りや商品の購買データ、サイト内の行動履歴など非常に有用なデータを細かく分析することで、精度の高いマーケティング施策が実施可能になります。
まとめ
トラッキングとはユーザーの行動データを収集・分析する手法で、デジタルマーケティングに不可欠な技術です。しかし世界的なプライバシー保護の潮流により規制は強まっており、ウォールドガーデンの活用・コンテキストターゲティング・ファーストパーティデータの整備など、新たなアプローチへのシフトが求められています。
自社で保有する顧客情報や購買データ、サイト内の行動履歴などを分析し、マーケティング施策に活用する方法についてご相談いただけます。
