「保険はコスト(損)」という冷徹な本音。大手保険会社が“逆転の発想”でたどり着いた、新たな成長シナリオ
「顧客にとって自社の商品は、もしかすると『不要なもの』と思われているのではないか?」 保険のような「必要性は分かるが、できればお金を払いたくない」商材の場合、表面的なアンケートでは顧客の本音にはたどり着けません。2035年を見据えた事業変革に挑んだ大手保険会社A社が、顧客の「冷徹な本音」と向き合い、従来の常識を覆す「逆転の販売モデル」を構築した事例をご紹介します。
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定量調査で有望なセグメントは分かっているが、なぜその行動をとるのかが見えない
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「このコンセプトでいけるはず」という仮説はあるが、確信が持てない
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顧客にとって自社の商品は、もしかすると「不要なもの」と思われているのではないか?
- 執筆者
株式会社クロス・マーケティング
インサイトコンサルティング部
シニアコンサルタント
シニアコンサルタント
堀 好伸
生活者のインサイトを得るための共創コミュニティのデザイン・運営を主たる領域とする生活者と企業を結ぶファシリテーターとして活動。生活者からのインサイトを活用したアイディエーションを行い様々な企業の戦略マーケティング業務に携わる。「若者」や「シミュレーション消費」を主なテーマに社内外でセミナー講演の他、TV、新聞などメディアでも解説する。著書に「若者はなぜモノを買わないのか」(青春出版社)、最近のメディア出演「首都圏情報ネタドリ!」(NHK総合)、「プロのプロセスーアンケートの作り方」(Eテレ)
「保険を売るな、投資を売れ」。顧客の「冷徹な本音」を突き止め、大手保険会社が描いた逆転の成長戦略
数字の裏にある「なぜ」が見えない
A社の国内保障事業ユニットは、従来の「保険販売」からの脱却を目指していました。定量データでターゲット層は特定できていましたが、数字の裏にある「なぜその行動をとるのか」という深いインサイトが見えていませんでした 。 最大の壁は、「損をしたくない」という顧客心理。顧客にとって保険は「掛け捨てのコスト(損)」という認識が強く、いくら新商品を提案しても響かないのではないかという懸念がありました。
解決策:コンセプトボードを「踏み絵」にする
A社はConcept Discoveryを活用し、表面的なニーズ調査ではなく、「顧客の本音」を抉り出しました。
- 既存データの再解釈:
データを「価値観」で読み解き、ペルソナ仮説を精緻化。 - 「踏み絵」インタビュー:
あえて複数のアプローチ案(一体型商品、家計コンサルなど)を刺激材として提示。「理想」と「現実」のギャップを深掘りする対話を通じて、顧客がどの提案になら心を動かすのか、その境界線を探りました。
成果:セールスプロセスの大転換
- 冷徹な本音の発見:
「保険はコスト」という認識は強固でしたが、「資産形成パートナー」であれば歓迎するという事実が判明しました。 - 戦略の逆転:
A社は戦略を大転換。「保険から入る」のではなく、「投資(資産形成)の入り口から入り、そのリスクヘッジとして保険を提案する」という逆転モデルへ。「生涯コンサルテーション」という戦略軸が確立されました。
プロジェクトを共有したお客様からのコメント
『保険はコスト』という顧客の言葉の裏にある本音を言語化してくれたおかげで、自信を持って戦略を転換できました 。もし表面的なアンケートだけで終わっていたら、既存路線のまま縮小均衡に陥っていたかもしれません。顧客が本当に求めていた『資産形成パートナー』という役割に気づけたことが、今回の最大の成果です。
「耳の痛い本音」こそが、イノベーションの種になります。私たちが、数字の裏側に隠された「人を動かすインサイト」を発掘し、貴社の戦略を確信へと変えるお手伝いをします。