クッキーレス広告とは?マーケティングへの影響と対策を徹底解説
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クッキーレス広告の種類と普及の背景
国内の法規制や主要プラットフォーマーの動向といった普及の背景とともに、代替となる2種類のアプローチの特徴を理解できます。
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マーケティングに及ぼす主な影響
パーソナライズド広告の配信精度低下や効果計測の困難化など、マーケティングに生じる2つの主要な影響とその背景を把握できます。
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クッキーレス時代のマーケティング対策
ファーストパーティデータの活用やオウンドメディアでの集客など、サードパーティクッキー依存から脱却するための4つの対策が分かります。
【あわせて読みたい】 Cookie規制に伴うターゲティング手法の見直しや施策のメリット・デメリットを整理したい方は「パーソナライズされた広告とは?活用するメリット・デメリット」をご覧ください。また、クッキーに依存しない自社独自の集客基盤の構築やオウンドメディア運用に注力したい方は「オウンドメディアを運営する上での8つの課題|それぞれの解決策も解説」もおすすめです。
プライバシー保護への関心の高まりや、ブラウザによるサードパーティクッキーの利用制限を背景に、従来の広告配信や効果計測のあり方が変化しています。これまで活用してきたリターゲティング広告や行動ターゲティングにも影響が及ぶ可能性があります。 クッキーレス広告は、こうした変化に対応するための新しいアプローチです。今回は、クッキーレス広告の基本概念からマーケティングへの影響、そして今すぐ取り組める具体的な対策まで詳しく解説します。
広告効果の把握や、保有するマーケティングデータの活用方法について、課題の整理からご相談いただけます。
そもそもクッキーとは
クッキーとは、ユーザーがWebサイトを訪問した際に、サーバーからブラウザへ送信されて保存される小さなテキストデータのことです。ログイン状態の保持やカートの中身の記憶など、ユーザーの利便性向上に長年活用されてきました。
広告配信の分野では、ユーザーの閲覧履歴や行動データの収集ツールとして広く使われてきた経緯があります。また、クッキーには種類があり、ブラウザによる利用制限の影響を主に受けるのはサードパーティクッキーです。ここでは、2種類のクッキーの違いをそれぞれ解説します。
ファーストパーティクッキー
ファーストパーティクッキーとは、ユーザーが直接アクセスしているWebサイト(自社ドメイン)が発行するクッキーのことです。ログイン情報やショッピングカートの内容、フォームの入力内容などを保持するために利用されており、ユーザーが快適にサービスを利用するために欠かせない仕組みです。このクッキーは、基本的にユーザーが訪問しているWebサイトのドメインを基準に利用されるため、他のサイトをまたいだユーザーの追跡(クロスサイト追跡)には、通常そのままでは利用できません。
なお、ファーストパーティクッキーであっても、取得する情報の内容や利用目的、第三者への提供方法などによっては、法令に基づく対応が必要になる場合があります。ファーストパーティクッキーだからといって一律に規制対象外になるわけではないため、適用される法令や必要な対応を確認することが重要です。
サードパーティクッキー
サードパーティクッキーとは、ユーザーが訪問しているサイトとは異なるドメイン(第三者)が発行するクッキーのことです。広告配信プラットフォームやアクセス解析ツールが主な発行元であり、複数のサイトをまたいだユーザーの行動追跡に使われ、リターゲティング広告などに広く活用されてきました。
しかし、プライバシー侵害への懸念の高まりを背景に、ブラウザによる利用制限や関連する法規制への対応が進んでいます。こうした変化によってサードパーティクッキーに頼った広告配信や効果計測が機能しにくくなっており、クッキーレス広告が注目されています。

クッキーレス広告とは?
クッキーレス広告とは、サードパーティクッキーに依存せずに広告を配信・ターゲティングする手法の総称です。プライバシー保護への関心の高まりやブラウザによる利用制限などを背景に、代替手段の活用が進んでいます。コンテンツや文脈に基づく広告配信のほか、自社で取得した顧客データを活用する方法などがあります。ここからは、クッキーレス広告の種類と、それが広まってきた背景について見ていきましょう。
クッキーレス広告の種類
クッキーレス広告には、代表的なものとして「コンテクスチュアルターゲティング」と「ファーストパーティデータ活用型」があります。それぞれの特徴を以下で説明します。
・コンテクスチュアルターゲティング
コンテクスチュアルターゲティングは、Webページの内容や文脈をもとに広告を配信する手法です。料理レシピサイトに調理器具の広告を表示するように、ページのテーマと関連性の高い広告を届けることができます。ユーザーを個人として追跡するクッキーに依存せずに広告を配信できるため、サードパーティクッキーの利用制限による影響を受けにくい点が大きな特徴です。
・ファーストパーティデータ活用型
ファーストパーティデータ活用型は、自社サイトで発行するファーストパーティクッキーや、自社で収集した顧客データを活用する広告手法です。会員情報や購買履歴などを活用し、ユーザーの属性や行動に応じて広告の内容や配信対象を調整するパーソナライズが可能です。サードパーティクッキーへの依存を減らす手段となりますが、データの利用方法によっては法令やプライバシーへの配慮が必要です。
クッキーレス広告が進む背景
クッキーレス広告が広まっている背景には、大きく「国内で進む法規制」と「プラットフォーマーの動き」という2つの要因があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
・国内で進む法規制
2022年4月施行の改正個人情報保護法では、Cookieや閲覧履歴などが「個人関連情報」と位置付けられました。提供先で個人データとして取得されることが想定される場合、提供元は本人の同意を確認する必要があります。2023年6月施行の改正電気通信事業法では「外部送信規律」が導入され、対象となる事業者には、利用者の情報を外部へ送信させる際に、通知・公表や同意取得などの対応が求められています。さらに2026年7月には個人情報保護法の改正法が成立し、今後の規則次第では、Cookieや広告IDの扱いにも影響が及ぶ可能性があります。
・プラットフォーマーの動き
Apple Safariはサードパーティクッキーを標準設定でブロックしており、Mozilla FirefoxもETP(Enhanced Tracking Protection)によって、Webサイトを横断したユーザーの追跡などを制限しています。一方、Google Chromeは2025年4月、利用者が設定でサードパーティクッキーの扱いを選択できる現在の方針を維持すると発表しました。
ブラウザによって対応は異なりますが、SafariやFirefoxではすでにサードパーティクッキーによる追跡が難しく、Chromeでも利用者が設定で制限できます。サードパーティクッキーだけに頼った施策では、広告を届けられるユーザーや効果を計測できる範囲が限られるため、サードパーティクッキーへの依存を見直すことが重要です。

クッキーレス広告がマーケティングに及ぼす影響
サードパーティクッキーの利用制限によって、従来型の広告施策ではターゲティングや効果計測に影響が生じる可能性があります。影響は主に「広告配信精度の低下」と「効果計測の困難化」という2点に整理できます。サードパーティクッキーへの依存度が高い企業ほど、早期に代替手段を検討することが重要です。
パーソナライズド広告の配信精度が低下する
これまで広告担当者が活用してきたリターゲティング広告(サイト訪問者に再び 広告を表示する手法)は、サードパーティクッキーに依存している場合、ブラウザの利用制限によって広告を配信する対象者を把握しにくくなります。閲覧履歴に基づく行動ターゲティングでも、複数のWebサイトをまたいだユーザーの識別が制限されるため、広告配信の精度に影響が及ぶ可能性があります。一方、自社の顧客データや広告プラットフォームが提供する機能を活用すれば、引き続きターゲティング広告を配信できます。
また、複数のWebサイトや広告媒体を横断したユーザー識別が制限されると、広告表示回数の把握や制御にも影響します。その結果、広告の重複表示や過剰な配信を防ぎにくくなり、ユーザー体験の悪化につながるおそれがあります。
広告効果の計測精度が低下する
コンバージョン(購入・問い合わせなど)の計測では、広告接点と成果を結び付けるためのデータが不足し、計測精度が低下する場合があります。その結果、ROI(広告費用対効果)を正確に把握しにくくなります。広告を見た後、後日コンバージョンした件数を測るビュースルーコンバージョンも、広告接点を識別する方法によっては計測に影響が生じます。
複数の広告接点の貢献度を分析するマルチタッチアトリビューションも、サードパーティクッキーに依存する計測方式では、分析精度が低下する可能性があります。また、クッキーを用いたアクセス解析では、ユーザーの識別方法やブラウザの制限によって、ユニークユーザー数などの計測値が変わることもあります。そのため、施策の改善に必要なデータを適切に取得・評価できるよう、計測方法を見直すことが重要です。
クッキーレス時代のマーケティング対策
クッキーレス時代に適応するためには、サードパーティクッキーへの依存度を見直し、複数の広告配信・効果計測手段を組み合わせることが重要です。主な対策は「コンテクスチュアルターゲティングの活用」「ファーストパーティデータを活用した効果計測」「オウンドメディアでの集客」「SNSアカウントの強化」の4つです。それぞれの具体的な内容を解説します。
コンテクスチュアルターゲティングの活用
コンテクスチュアルターゲティングは、Webページのコンテンツやテキスト、キーワードなどを解析し、そのページの内容に関連した広告を配信する手法です。ユーザーを個人として追跡するクッキーに依存せずに広告を届けられるため、サードパーティクッキーの利用制限による影響を受けにくい特徴があります。料理レシピサイトに調理器具の広告を出すなど、文脈に沿った配信が可能です。
行動ターゲティングとは異なり、個々のユーザーの閲覧履歴などではなく、ページの内容や文脈に基づいて広告を配信するため、ユーザー個人の興味・関心に合わせた配信とは特性が異なります。また、掲載先のコンテンツを適切に選定することで、ブランドイメージを損なう広告掲載のリスクを抑えやすくなります。コンテンツ解析技術の進展により、ページの内容や文脈を踏まえた広告配信の精度向上も期待されています。
ファーストパーティデータを活用した効果計測
自社サイトで発行するファーストパーティクッキーは、ログイン状態の保持やユーザー行動の把握などに引き続き活用できます。ただし、ファーストパーティクッキーであれば規制対象外になるわけではなく、取得したデータの利用方法に応じた対応が必要です。コンバージョンAPIやサーバーサイド計測を導入することで、ブラウザ側の計測だけでは取得しにくい情報を補完できる場合があります。代表的なツールとして、MetaのCAPI(コンバージョンAPI)やGoogleの拡張コンバージョンが挙げられます。
サーバー側から広告プラットフォームへデータを送信する仕組みを利用することで、ブラウザ側の計測に依存する部分を減らし、計測漏れの補完につながる場合があります。自社のCRMやMAツールと連携させ、適切な同意取得やデータ管理を行ったうえで、ファーストパーティデータを広告配信や効果計測に活用することも有効な選択肢となります。
オウンドメディアで集客
自社サイトやブログを通じて見込み顧客を直接獲得するオウンドメディア施策は、クッキーレス時代の重要な戦略です。SEO経由でサイトに訪れたユーザーの行動データを自社サイトで取得・分析することで、顧客理解やコンテンツ改善に活用できます。ただし、取得したデータの利用目的や外部への送信方法などによっては、法令やプライバシーへの配慮が必要です。
会員登録フォームやメールマガジン購読フォームを設けることで、ユーザーが自発的に提供するゼロパーティデータの収集も有効です。コンテンツマーケティングと組み合わせることで、指名検索やリピート訪問を増やしやすくなり、長期的な顧客資産の形成につながります。
SNSアカウントを強化
SNS上のフォロワーは、クッキーに依存せずに情報を届けられる重要な接点です。Instagram・X(旧Twitter)・TikTokなどのSNS広告は、各プラットフォームが保有するデータを活用して配信されるため、サードパーティクッキーに依存する広告配信とは仕組みが異なります。ただし、外部サイトでのコンバージョン計測や顧客データとの照合などには、クッキーの利用制限による影響が生じる場合があります。
カスタムオーディエンス機能を活用することで、自社のファーストパーティデータをSNS広告のターゲット設定に反映させることも可能です。オーガニック投稿でフォロワーとのエンゲージメントを高めながら、SNSだけに依存せず、自社サイトやメールマガジンなどの接点も組み合わせてリーチ拡大を目指しましょう。

まとめ
クッキーレス広告は、サードパーティクッキーの利用制限やプライバシー保護の強化に対応するための広告アプローチです。
サードパーティクッキーに依存した従来の施策は、ブラウザや広告媒体の仕様によってターゲティングや効果計測に影響が生じる可能性があるため、代替手段の検討が重要です。コンテクスチュアルターゲティングの活用やファーストパーティデータの整備、オウンドメディアやSNSの強化など、自社の状況に合った対策を組み合わせながら、今後のマーケティング戦略を構築していきましょう。
ファーストパーティデータをはじめとするマーケティングデータの分析や、広告効果の可視化を通じたマーケティング施策の検討についてご相談いただけます。
